2023年4月 マツダCX-3愛を語るべく密かに復活

2023年版 MAZDA CX-3 : 1ヶ月&1000㎞レビュー【総論】

みなさんこんにちは。

さて、CX-3が納車されてから約1ヶ月。走行距離も1000㎞を超えて参りましたので、ファーストインプレッション的レビューを書いてみようと思いますよ。

このブログで何度も触れていますが、ワタシはクルマのことについて全く無知ですゆえ、専門的なことはわかりませんが、その分素人らしく率直に書きたいと思います。

レビューの前提

  • 完全ド素人です
  • CX-3愛にあふれているのでその辺はお察しください
  • 運転歴は長く、数十万㎞は走っています
  • 仕事も合わせると軽から3ナンバー、外車まで色々運転しています。
  • 最近乗っているクルマでCX-3の比較対象となるのは、新型ノート、フィット、アクアあたりかな(ノートは現行最新版、フィットとアクアは5~6年くらい前のヤツだと思います)
  • ワタシが乗っているのは15S Touring(1.5リッターガソリン車)

こういうクルマです。CX-3

まずはひと月、仕事でもプライベートでも、短距離も長距離も、高速も山道もそれなりに乗ってきた経験からどのような人にオススメできるかをざっくり書いてみたいと思います。

贅沢なクルマ CX-3

CX-3はひと言で言うと「とても贅沢なクルマ」だと思います。

もちろん新車で200万円くらいからのクルマですので高級車というわけではありません。でも、とても贅沢な気分をユーザーに味あわせてくれます。

日本車離れした美しいプロポーションを誇るCX-3のデザインは発売から8年を経過した今でも色褪せることを知りません。魂動デザインの哲学に則った生命感あふれるデザインですが、他のCXシリーズと比較しても曲線と曲面主体で表現されるのは力強さよりも優美さでしょうか。

そんなCX-3は見た目の美しさ、かっこよさにとことんこだわりつつも、マツダ車らしい上質の運転体験を味あわせてくれます。さらに優れたコストパフォーマンスと普段使いのクルマに必要とされる実用性をもバランス良く併せ持つからこそ、趣味だけで気軽にクルマを選ぶわけにはいかない層の人たちにも、格好良さや運転の楽しさに振り切ったクルマを選ぶというラグジュアリーな体験をもたらしてくれるのです。

今までワタシがクルマに興味が無かったのは、もしかするとこの辺にも原因があるのかもしれないなと改めて思います。スポーツカーはカッコいいけど仕事にも使う普段使いのクルマとしてははなっから選択肢に入りませんし、大きな高級車が制限の少ない中で素材やスタイルにこだわることができるのも当然すぎて魅力を感じませんでした。で、身の丈に合った中・小型車は「居住性」というスタイリッシュさと相反する要素が重視されるあまり、外見が残念すぎる……は言いすぎだとしても、少なくとも「ひと目ぼれ」させてくれるものはほとんど無いように感じていたのです。

こんなワタシですが、外見だけがすべてだというわけではありません。それでも見てワクワクできないようなものに惚れることはできないのです。まあ、エクステリアの素晴らしさはまた各論で。

インテリアも素晴らしい

話を戻しますと、次の贅沢ポイントはやはりインテリア。これもとても上質な仕上がりで贅沢気分を味あわせてくれます。デザイン的にMAZDA2と共通のものが多いので、評価が低いといわれることも多いのですが、これは間違いだと思います。

まず、MAZDA2のインテリアがコンパクトカー離れしているだけなので、CX-3のインテリアがコンパクトカーレベルと言うことではありません。CX-3の内装を同等レベルの他社のクルマと比べるとその上質さがわかると思います。

それでも低グレードのMAZDA2と一緒なのはイヤだ! という人もいるでしょうけど、見た目が似ていてもキャビン全体を覆う質感は大きく違います。実際にMAZDA2とCX-3を乗り比べた時に最も大きく違いを感じたのは、座った時の質感でした。デザインが似ていることは見ればわかりましたが、それでもMAZDA2からCX-3に乗り換えた瞬間に「コレは……全く別物だぞ」と感じました。その当時、MAZDA2を買う気満々で、CX-3というクルマの存在すら知らなかった……そんなある意味真っ白な状態でそう感じたのですから、その感覚はヘタに前情報を色々知っている状態よりも信じられると思います。

あと、年次改良される中でセンターコンソールが大幅にアップグレードされ、電動パーキングブレーキが採用され、サイドブレーキが不要となったことで、根本的にデザインが見直されました。アームレストも標準装備となり、MAZDA2とはぱっと見のレベルでも大きく差別化されたことも重要ポイントですね。

見た目の素晴らしさから生まれる、人馬一体

ここまで、エクステリアとインテリアについて書きましたが、これは見た目だけの問題ではなく操縦性の高さ、運転の楽しさといった要素とも深くつながっています。

この要素はマツダ車を語る時には欠かせない「人馬一体」の思想を通じて実現されているものですが、これは「運転の軽快さ」「人間とクルマのコミュニケーションの面白さ」「一体感・安心感」から成り立っているとのことです。ここではあまり深くは掘り下げませんが、これを実現するためにはエンジンやサスペンションなど走りに直結する部分が重要であるのは当然です。しかし、負けず劣らず重要な要素として考えられるのが、運転席回りのデザインやサイズ感、そしてドライビングポジションの適切さです。

デザインで言うと、CX-3のインパネ、センターコンソール周りはとても機能的。変に凝りすぎてはいませんが、ハンドル・シフトレバー・コンソール上のコントローラーなど、運転中によく使う部分はもれなく質感豊かかつ使い勝手良く造られています。このクラスのクルマだと、インパネの表示のキラキラしたデジタル感と中央にデンと鎮座するディスプレイオーディオの存在感で全体的な質感の低さをごまかしているような内装も多いですが、CX-3は使い勝手と共にトータルとしての上質さも兼ね備えており、満足度は高いと思います。

総合的な上質さが際立つCX-3のインテリア

CX-3の開発にあたって、部品的にはMAZDA2と共通部分が多いにもかかわらず、アクセラなどCセグ車に近いコスト感で臨んだと開発主査が仰っていたのはこういう部分にも現れているのでしょう。

また、オプションではありますが、ヘッドアップディスプレイ(HUD)が素晴らしいですね。初めは少々戸惑いましたが、慣れてくるとコレ無しでは困るレベルです。

スピードの表示なんて、少し視線を(インパネ上のメーターに)下げれば目に入るものですが、運転中ほとんどそちらを見ることはありません。ナビによる進路表示にしても、少し視線を左にやれば無理なくナビ画面で確認できますが、これも込み入った道路でなければHUD上の進路表示(次曲がったりする方向と、そこまでの距離が表示されます)に頼りっきりです。これだけ極端なことになっているのは、HUDの位置ですね。普通に前方に気をつけて運転をしている状態で無理なく読み取ることができるのです。これは安全上とても大きなアドバンテージです。だってよそ見しなくて良いのですから。

また、最近よくある左右後方から接近車両が近づいてきた時にサイドミラーに注意の表示が出るヤツ(マツダだとブラインド・スポット・モニタリング)ですが、これもHUD上に表示されるので瞬間的に認識できます。

この辺りのすべての要素はどれも運転手が無理なく必要な情報を得て、しかも極力運転以外のことに煩わせられない、すなわちクルマと人間のスムーズなコミュニケーションを実現したものと言えるでしょう。

そして運転席のサイズ感とドライビングポジションについてですが、こちらも骨盤を立たせる上質なシートと、ドライバーにとってナチュラルな位置にあるオルガンペダルが、秀逸です。このクラスの他のクルマでは感じられないような「人馬一体」な感覚を与えてくれます。

これも詳しくは改めて……にさせていただきますが、この「骨盤を立たせる」「自然な位置のペダル」「オルガンペダル」という要素は納車までの情報あさりの中でイヤというほど目にしてきたものですが、正直なところ見くびっていました。

まさかこれほど素晴らしいとは!!!

まずは深く腰かけて、シートポジションとハンドルの位置を調整。そうすると、本当に自然な位置にアクセルがあります。しかもオルガンペダルに足裏全体を載せてやると……もう、快感です。一度コレを経験すると、やめられませんw

今まではクルマなんてダラッと乗るのが一番楽だよね、と思っていましたが大間違いでしたね。トヨタ、ホンダ、日産あたりのコンパクトカーは仕事でよく乗りますが、座ってアクセルを踏んでいることが楽しいと思ったことなんてありません。コーナリング中も身体がシートにしっかり収まり、脊椎中心で身体を制御できているから無駄に左右に振られません。最も自然な体勢でアクセルを踏んで加速することができるので走りの快適さが際立ちますし、長距離を乗っても疲労感も少ないです。まさに思いのままに、一体感をもってクルマを操ることができる。そんな感覚を生み出すことに成功したのがCX-3のエクステリア、インテリアのデザインなのです。

あくまでも「コンパクト」車であるCX-3。ロングノーズなデザインにすることで否応なくある程度は居住性とのトレードオフが発生します。でも、そのデザインの恩恵は見た目だけではなく、このような素晴らしいドライビングポジションを実現するための重要なポイントでもあるわけです。(タイヤを前に出すことでアクセルペダルの位置を最適にできる)それなら充分価値のあるトレードオフだと言えるのではないでしょうか?

CX-3の贅沢ポイント、おかわり

それは幸か不幸か、それ程大ヒットしたわけでもなく、現在発売から8年ほど経過していることもあり、街中でそれ程頻繁に見ることもありません。デザインが優れたクルマだけに、街中であまり見かけないというのは所有欲をきっちり満たしてくれる要因にもなります。実際注目されているわけではありませんが「愛車」だと思っているクルマとおんなじヤツが次から次へと目の前を通り過ぎていくって、あんまり面白くない……って思いません?

そうでも……ない? ワタシだけかなw

どうもスミマセンでした。

走りについてもう少し追記

上でデザインの面から見た「人馬一体」について書きましたが、やっぱり走りの主役はエンジンとか足回りとかなんですかね? ワタシはクルマのことに全く詳しくないから「走り」とかよくわからないのですけど、素人なりの感想を書いてみたいと思います。

とにかく、運転するのがとても楽しいクルマです。知識は無いけど素直にそう感じます。あえて分析をするとCVT(無段変速)ではなく、6速AT(MTもあり)でシフトアップしながら小気味よく吹けあがるエンジン、視点の高いSUVタイプながら接地性が高く鋭いコーナリング、そのようなクルマを操るドライバーを迎えるのはコクピット然とした運転席と快適なドライビングポジション。人馬一体を標榜するマツダ車らしい出来です。

ワタシが乗っているのは1.5リッターガソリン車です。低速でのトルクやパワーというのは恐らくディーゼル型に比べて結構弱いのでしょうね。最終的なパワー不足は感じませんが、上り坂での加速や山道での加減速をスムーズにこなすにはメリハリのあるアクセルワークと、場合によってはマニュアルモードでのシフトチェンジが必要になります。でも、これが楽しいんですよね。

全体的に、最近のクルマってドライバーをお客さんとして迎え入れている感じがします。「車側で勝手に考えてやっときますから、適当にのんびりしててね!」みたいな。

でも、CX-3やマツダ車は、自分を操って共に走ってくれる相棒としてドライバーを迎えてくれているように感じます。

繰り返しますが、ワタシはエンジンや足回りの専門的なことはサッパリわかりません。でも、そういう無知な、でも運転歴だけは長いワタシが、素直に「このクルマは運転していて楽しい」と思えるということが、CX-3の出来の良さを証明しているとは言えないでしょうか?

CX-3 残念ポイントはないのか?

ここまで、まさにCX-3賛歌。評価という名のべた褒め記事ですね。

やはり公平な目で悪いことも書かないといけません。

……なんですが、残念ポイントは……CD・DVDプレイヤーをなしにできなかったこと以外は無いんですよね。

もちろん完璧なクルマだと言っているわけではありません。

サイズもコストも限られていて、万能なんてありえません。

色々なレビューを見ると、収納の少なさや、後席や荷室のサイズなんかが一番やり玉に挙げられている感じでしょうか。ワタシも後席が広々ゆったりだとは思いませんし、トランクも同等グレードのクルマの中では小さい方かなと思いますし、収納は確かに少ないと思います。

でも、このクルマの目指すところに共感したワタシとしては、それらの点は「まあ、当然そうなるよね」くらいのもので、全くもって残念ポイントではないのです。だから残念ポイントとは言いませんが、そんなことばっかり言っていたらご覧いただく方々にとって何の参考にもならないと思うので、「CX-3の人を選ぶポイント」ということで挙げてみたいと思います。

CX-3 こういう人には向いてないかも……

  1. デザインが好みではない
  2. 大人4~5人で乗るのが日常な人
  3. クルマに対して運転よりもリビング的なくつろぎスペースを求める人
  4. 最先端のナビでないとガマンできない人
  5. ドデカい荷物を積むのがデフォルトな人

1. デザインが好みではない人

いくら秀逸なデザインでも、好き嫌いは当然あるでしょう。

CX-3はデザイン抜きで、走りの楽しさや実用性だけで考えても充分お薦めできるレベルですが、上でも触れたように、デザインにこだわるためにトレードオフした部分があります。それが積載性だったりキャビンの広さだったりします。

だから、デザインが気に入らない人ならあえてCX-3を選ばなくても、もっと自分に合ったクルマを見つけられるんじゃないかと思います。

2. 大人4~5人で乗るのが日常な人

ワタシは慎重175センチくらいの小デブですが、実際に自分が運転席に座るポジションにシートをセットした状態でその後ろの席に座ってみると、広々ゆったり……とはいかないものの、窮屈でもありません。最適なドライブポジションをとるべくシートに深く腰掛けるため、シートは結構前寄りでしかも背もたれも結構立たせ気味だからだと思います。

他のクルマに乗っている時なら、シートは足がきちんと届く範囲でできるだけ後ろに下げて、シートも寝かせ気味で、何というかだらけきってふんぞり返ったような姿勢で運転することもしばしばでしたから、後席なんてもっと使い物になりませんでしたw

正しく乗れば充分な広さを確保できるということです。

平均的に見ても、コンパクトSUVと言われるタイプのクルマの中ではそれなりに平均的(平均よりはちょっと狭いかなw)だと思います。だから、後席に子どもを乗せるとか、友達を乗せるとかだったりはワタシは問題ないレベルだと思います。

そもそも親の車に乗せてもらってる子どもが、狭いと文句を言うようなら、問題はクルマにではなくしつけにあるのです。

※ ただし、ワタシはチャイルドシートなど赤ちゃん用装備のことは全く知りませんので、そのあたりの使い勝手などはきちんと確認してくださいね。

冗談はさておき、3人乗りまでならそれが日常でも大丈夫だと思います。よく、ロングドライブはキビシイという意見を目にすることがありますが、毎日ロングドライブするわけじゃなし、問題ないと思いますよ。何なら、定期的に助手席と後席の人が交代すれば良いんです。コンパクトタイプのクルマでのロングドライブなんて、多少の広い狭いの差はあっても似たようなものですよ。

しかし、4~5人乗りが日常茶飯事、というのならさすがにオススメはしかねますね。一応5人までは乗れると言うだけで、たぶん作ってるマツダさんも5人乗せて走ってほしいと思ってないですって。

4人で乗るのは、たまにはそんなこともある、という程度なら大丈夫でしょう。

5人で乗るのは、もうそれは非常時だけです。CX-3は5人乗りではありません。非常時なら5人乗ることも可能だよ、というだけです。後席の中心に鎮座する立派なアームレストが5人目の存在を拒否しているでしょ?

後席で5人目を拒否るアームレスト様
後席であからさまに5人目を拒否るアームレスト様

ちなみに、CX-3は後席と前席のアクセス(おしゃべりのしやすさなど)にこだわって、後席の位置が前席よりも中心側に少しオフセットされているとのことで、実際座ってみても前席のヘッドレストに視線が遮られる感があまりなく、見晴らしが良い感じです。下の写真は、私が後ろに座って自然な体勢をとって、目の位置から撮影したものです。

後席視線位置からの撮影
後席視線位置からの撮影

いかがでしょうか? それほど悪くないでしょ?

蛇足ですが、なんでみんなそんなに後席の広さが大事なんでしょう? ちゃんと理由がある人もいらっしゃるのはわかっていますが、レビューとか見ていると結構な割合で後席の広さが!! と仰っているのですが、そんなにみなさん普段から後ろに人乗せてます? そうでもないのにたまに乗せる人の快適性ってそんなに大切ですか? 百万円単位の買い物をするのに、そんなことでクルマ選びの選択肢の幅を狭めるなんて、自己中心的なワタシにはとても真似できそうにありません。

3. クルマに対して運転よりもリビング的なくつろぎスペースを求める人

これはアレですね。居住空間至上主義な人ですね。クルマに住んでるんですかね。

まあ、必要に迫られて広い空間が必要な人もいらっしゃるでしょうし、否定はいたしません。CX-3は必要充分なスペースは確保していますが、居住空間の広さはセールスポイントではありませんので、そこを重視される方には向いていないと言わざるを得ないでしょうね。

ただ、ワタシもCX-3と出会うまでは漠然と、広々としてる方がのんびりできて良いよねと思っていました。CX-3と出会って、運転そのものが楽しいと感じるようになって、広さなんて大した問題じゃないなと思うようになったのです。

ですから、具体的な広さが重要な理由があるわけではなく、漠然と「居住性って大事だよね~」と思っているだけなら、一度ディーラーでドライビングポジションなども調整していただいた上での試乗をお薦めします。その上で判断しても良いのではないでしょうか。

4. 最先端のナビでないとガマンできない人

ワタシは好きです、マツダコネクト

CX-3に搭載されているのはマツダコネクト、通称マツコネ。マツダ車共通のディスプレイオーディオシステムで、ナビ用のSDカードを購入して使うことでナビ機能が使えるようになっています。

また、自由に最先端のナビを買ってきて取り付けるのは困難です。別の位置に取り付けることは……できるのかも知れませんが、単にスペース的に厳しいように思います。

ところがこのマツコネがですね、ネットで検索するとまあ評判の悪いこと悪いこと。悪名高いとはこのことだと言わんばかりです。

でも実際はそんなにひどかったのは初期の話で、今はナビも含めて実に使い勝手が良いシステムになっています。

ただし、CX-3のマツダコネクトは最近の車種に載せられているものとは異なり初代型なので、ナビ画面などは確かに最新のものに比べて見劣りします。ただ、実際に使っていると必要充分ですし、ナビとしての基本機能や自車位置の把握なども問題ありませんので、ワタシは充分許容範囲だと感じています。あと、スマホのGoogleマップやiOSマップなどの各種マップで検索した位置をNaviConというアプリを経由して簡単にマツコネに送ることができますし、ApplePlayやGoogleAutoにも対応していて、スマホのマップアプリをそのままナビとして使うこともできますから、CX-3のことが全体的に気に入ったのなら、このあたりのことを理由に候補から外すのはもったいないと思います。

5. ドデカい荷物を積むのがデフォルトな人

キャンプ道具や自転車、ゴルフバッグなど大きな荷物を普段から積む人にとっては、CX-3の荷室は少々狭いかも知れません。(積めないということではありませんよ)

ただし、逆を返せばそれほど日常的に大きな荷物を積むのでなければ問題ないということでもあります。新車購入時のデフォルト状態だとやたら狭く感じるのですが、これはラゲッジボードによって荷室を上下に分割された状態だからです。個人的にはボードは下げてしまって単一の荷室として運用する方がオススメですね。そのあたりは以下の記事をご覧ください。

どうしても、SUVというイメージから荷物満載で悪路走破してキャンプだぜ、という見方をされがちで、それが必要以上に荷室の狭さを指摘される要因になっているのではないかと思います。でも、CX-3は元々SUV的なビジュアルを取り入れてはいるものの、都会的なオシャレで多様なライフスタイルにマッチすることを目指して作られた車ですから「SUVなのに!」という批判は当てはまりません。

まあ、それに関してはマツダのイメージ戦略が弱かったのかも知れませんが、ここではこれ以上は触れません。

とにかく、日常的に大きなものを積む方は慎重に検討された方が良いかも知れません。ただ、後席の広さの話にも通じますが、本当に自分に必要な広さはどのくらいなのか、1年に1回くらい大きなものを積む程度の話なのに、デカい荷室がマストだっ! って思い込んでいないか、などなど冷静に考えていただきたいところではあります。特に、デザインはとても気に入っているんだけど……という方は、このステキカーを所有する機会をヘタに捨ててしまわないよう、慎重にどうぞ……。

こういう人にオススメ! CX-3

なんだかCX-3に向いていない人を挙げていたらネガティブな気分になってきたので、最後に特にCX-3をお薦めしたいのはこんな人というのを書いておこうと思います。

エクステリアに惚れた人

万難を排してCX-3を手に入れましょう。このエクステリアに惚れたのならそうすべきです。同じ魂動デザインと言っても、他のCXシリーズとは明らかに異質で、曲線主体で強さよりも優美さが強調されているこのデザインは唯一無二です。(他のCXが良くないという意味ではありません。「違う」というだけです)

他のCXシリーズががっしりした英国紳士なら、CX-3は若きプリンセスといった感じ。

ちなみに色はそれぞれに良さはありますが、もしソウルレッドに心惹かれたのなら、これも妥協しないことをオススメします。6万円くらいプラスになりますが、そんなことは問題にならないくらい所有欲が満たされます。毎日うっとり生活の始まりです。

「ちょうど良い」サイズのクルマがほしい人

でかいクルマは不便そう。でもあんまり小さいクルマも頼りないし。それなりの存在感とか高級感はほしいけど、取り回しも楽なクルマがいい。そんなあなたにはCX-3! コンパクトカーを超越した上質なフィーリングを持ちつつも、住宅地など狭い道も楽にこなせるのがCX-3です。

実際に他のコンパクトカーと乗り比べても、旋回半径が少し大きめかな、と感じる以外、取り回しのしやすさなどは大して変わりません。ワタシは仕事で、京都の碁盤の目と言われる狭い住宅地も乗り回していますよ。

運転を楽しみたい人

上の方で結構書いたので詳細は省きますが、人馬一体ですよ。とにかく運転が楽しいクルマです。CX-3は。

長年お世話になったヴィッツさんには悪いのですが、やはりCVT(無段変速)車はつまらない。バイクで言うと原付です。手軽ではあるのですが……とにかく何も考えずにアクセルを踏むだけです。やはりちゃんとシフトチェンジしてくれる方が圧倒的に運転の楽しさは膨らみます。日本では高級車はともかく、この価格帯のクルマだと「なにげに選ぶとCVT」というくらい蔓延(悪意のある言葉のチョイスでゴメン)しているみたいですねぇ……。CX-3なら、さらにマニュアルモードやSportsモードもありますので、思いのままにクルマを操る楽しみを味わえますよ。

恐らくこの運転の楽しさというのは、CX-3に限らずマツダ車全体に通じることなのでしょうね。それぞれの車種に異なった人馬一体の表現があるのでしょう。CX-3の場合、操るのにほどよいサイズ感とパワーだからこそ、そのポテンシャルを充分に引き出して、まさに手足のように扱う感覚を味わえるような気がします。

1人~2人でのドライブが多い人

さんざん後席の広さも問題ないとかいっておいてアレですけど。まあ一番向いているのはこういう使い方でしょうね。コンパクトカーがベースですから当然と言えば当然です。

今回のまとめ

いかがでしょうか?

こうして書いてみると、オススメポイントってホントにシンプルで、「カッコいい! 走りがステキで楽しい!」なんですよね。それは自動車として優れている証であるように思います。

えらく長くなりましたが、まったく書き足りません。走り、インテリア、エクステリア、収納、マツコネなどそれぞれのことは改めて細かく取り上げようと思いますが……結局、最もCX-3ならではと言えるポイントってエクステリアなのかなと思ったり。

CX-3 at 余呉湖
ワタシは今も毎日眺めてはニヤニヤしていますよ!

もちろんデザインというものは好き好きですからすべての人にオススメとか言うつもりはありません。でも、色々なレビューを見ていると、庶民車レベルの価格のスポーツカー以外のクルマで、これほど「エクステリアに惚れて買った」という声が目立つクルマはないと思えるレベルですし、やはり優れたデザインであることは間違いないと言えるでしょう。ぜひ実際に目の前で見てみてほしいと思います。やっぱり写真や動画で見ているのとは全く違いますから。

そして、エクステリアに惹かれた人は、上に書いたような「特にCX-3じゃダメな理由」がないかを確認し、特になければGOです。あまりにも使い道に合わないようなら無理はせず他のマツダ車でニーズに合うものをどうぞ。デザインの唯一性は下がります(個人的感想です。善し悪しではありません)が、MAZDA2以外なら装備は逆にCX-3よりグレードが上がりますから、まあいいんじゃないでしょうか。あ、MAZDA3なんかは系統は違いますが、結構オンリーワンなデザインですね。

結局見た目かよ! と言われそうですが、このクラスのクルマでオンリーワンと言えるポイントをひとつでも持っているというのはとてもスゴいことだと思います。しかもそれがデザインという超重要な面であり、さらにそのデザインの優秀さが、走り・運転という自動車の本質的部分の秀逸さの要素にもなっているのですから、素晴らしいことじゃありませんか。

今後「各論」として、もっと細かくCX-3を紹介していこうと思います。

それではまた。

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