どうもこんにちは。
2024年も我らがCX-3はげんげん元気です。特別仕様車Vivid Monotoneを旗艦に、全グレードに新世代マツダコネクトを搭載したCX-3艦隊が出撃です!
昨年6月に商品改良前のグレート徹底検証記事を書きました。今回の記事は商品改良を踏まえてグレード構成や価格をもう一度まとめますが、前回の記事をチェックの上でこの記事をご覧いただく方がより参考になると思います。
また、2023年9月発表の商品改良については発表当時の記事に簡単にまとめていますのでご一読をオススメしますが、今回の検証で見方が変わった部分があります。
2024年 CX-3グレード・価格一覧
まずは新たに作成したこちらの一覧をご覧ください
※ 画像をクリックした方が見やすいと思います
※ 見にくい場合は閲覧専用Googleスプレッドシート版 or PDF版をご覧ください
- グレード間の価格差をわかりやすくするために、15S Touringを基準にした価格差を記載しました
- 商品改良前後の価格差を記載しました。
- Vivid Monotoneの価格比較対象はSuper Edgyです。以下のコンテンツでもその前提で記載します
一覧から読み取ることができること
- ベースグレードである15SおよびXDの設定がなくなりました
- XD Touringで設定されていたMT(マニュアル車)がなくなりました
- 特別仕様車についてSuper Edgyがなくなり、代わりにVivid Monotoneが登場しました
- メーカーオプションがなくなり、価格差がわかりやすくなりました(後述)
値上げについて
値上げの内容詳細
今回は全体的に値上げされたCX-3ですが、まずは商品改良前からの値上げ幅を見てみましょう。軒並み15万円弱の値上げ幅の中、15S Touringと15S Urban Dresserの2WD車のみが20万円超の値上げ幅となっています。それだけを見れば特に一番安い15S Touringの値上げ幅を大きくしたように見えてしまいますが、よく見るとそうではないことがわかります。
セルに緑と赤の色をつけて下部で説明していますが、商品改良前にメーカーオプションとなっていた15S Touring 2WDの「セーフティパッケージ」および15S Urban Dresser 2WDの「ブラックグロッシーパッケージ」が両方とも標準装備に含まれるようになったのです。
※ 今回のラインナップの前身で、セーフティパッケージが標準装備でなかったのは15S Touring 2WDのみです
※ ブラックグロッシーパッケージは改良前のUrban Dresser専用オプションですが、4WDでは標準装備でした
それぞれの従来のオプション価格を引くと……
15S Touring 2WD、15S Urban Dresser 2WDの値上げ幅は共に139,700円となり、他グレードと全く同等の値上げ幅であることがわかります。
ちなみにセーフティパッケージとは、ワタシが激推ししていた個人的ゼッタイ必須なオプションです。
アクティブ・ドライビング・ディスプレイ(いわゆるヘッドアップディスプレイ)、全車速追従型のクルコン(MRCC)を筆頭に、ドライバー・アテンション・アラート、交通標識認識システムといった安全装備、さらに比較調メーターフードトリム、アナログタコメーター、メーターリングやステアリングスイッチパネルのメッキ加飾などの見た目・質感の向上がセットになって税込み71,500円。
とってもコスパが良く、コレを設定できないことがベースの15Sをオススメできない大きな原因にもなっていました。ですから今回、完全に標準装備になったことにも納得です。
ブラックグロッシーパッケージの方も、Urban Dresser自体が他のグレードの内容が充実するのに従って、もはや見た目以外の特別仕様車感はない状態ですし、エクステリア面の特別仕様感を担うこのパッケージが標準になるのも当然でしょう。
トータルで言うと、上記オプションのことを考慮に入れると、どのグレードも13~15万円の値上げとなっていますので、値上げ幅からは明らかな得なグレード・損なグレードはないと言えると思います。
今回の値上げ幅はナットクか?
では、この13~15万円の値上げはどうなの? ということですが、今回の商品改良での全グレード共通の最大の目玉と言えば……そう! 新世代マツダコネクト搭載ですよね!
画面が大きく(8.8インチ)なり、画質・音質が向上し、コネクティッド機能も搭載!
実際のところ、CX-3はマツダ車らしく、商品改良でどんどん最新装備に対応してきましたので、マニアックな見方をしなければ「旧世代」と言われる象徴がこのマツコネであり、ここさえ改良されれば充分最新車種とも戦えるクルマだと思います。(エクステリアの魂動デザインも古いと言われますが、これは古い=悪いではないので違う話です)
そう考えると、この改良込みで10数万円程度の値上げというのは、とても良心的であるようにも思います。しかもCX-3は2015年の発売開始から値上げらしい値上げはしていなかったはず(詳細まで調査したわけではありません)です。2015年のXD Touringの税抜き価格は240万円で、今回の商品改良前のXD Touringは241万円です。しかも発売当時はクルコンなども10万円超のオプションでしたので、むしろ実質的には安くなってきているのです。ならばこれだけの物価高の中、この程度の値上げは充分許容範囲でしょう。
現在なら15S Touringはコンパクトカーやちょっと良い軽自動車と似たような価格です。実際に15S Touringに乗っている身として、ありがたいけどいまだに信じられない感じです。
というわけで、今回の値上げ幅は「ナットク」です!!
で、どれがオススメグレードなん?
これについては昨年の記事でかなり細かく書いていますが、基本的な考え方はそれほど変わりません。上述の通り、昨年のラインナップから公平に値上げをした感じですので、まあ当然っちゃ当然です。というわけで、一般的な意味でもっともオススメできるのはやはり15S Touring。他の車種ならベースグレードというのは安いけどオススメできないというのが定番ですが、CX-3の場合、オススメできないベースグレード15S、XDが廃止されましたので、めでたく15S Touringがイチ押しできるベースグレードとなったのです。
当然ながら、ディーゼル車や特別仕様車を悪くいうものではありませんよ? クルマを探している誰かにまず「これだけのクルマがこの値段なんだぜ!?」とオススメしやすいグレードだということです。ディーゼルは50万円ほど高くなりますから元々こだわりがある人相手じゃないと、いちおしするにはちょっと厳しい。また、特別仕様車もVMは40万円超高くなりますし、UDでも25万円ほど高くなります。その価値があるかどうかではなく、その価格になると上位の車種(CX-30)などと被ってきますしねぇ。
この考え方は、昨年の記事で書いたことを簡単にまとめたものに過ぎません。そこで今回は、昨年の記事への追記的な意味で、装備の差という視点から見てみましょう。なお、インテリア・エクステリア要素の細かい違いは、面倒だし文字で書いてもわかりにくいですし、ご自身で確認してください。
運転性能・基本性能
基本的にエンジン車かディーゼル車か、2WDか4WDかというだけの違いがメインです。しかし今回はディーゼル車にテコ入れが行われました。
「SKYACTIV-D 1.8」搭載車:ディーゼルエンジンらしいトルクフルな走りを幅広いシーンで強化
マツダ ニュースリリース 「MAZDA2」「MAZDA CX-3」を商品改良
- 「SKYACTIV-D 1.8」搭載車では、出力の向上とともに、より広いエンジン回転域で力強いトルクを発揮する制御を行うことで、アクセルを踏み始めた瞬間の応答を大幅に改良。
- 高速道路での合流・追い越しなど、アクセルを踏み増し一気に加速するシーンにおいて、より力強いトルクを瞬時に生み出し、ディーゼルエンジンの強みであるパワフルな加速を持続的に発揮。
- ディーゼルエンジンならではの高い経済性はそのままに、アクセル操作に対して遅れなくトルクを発揮し、ドライバーが意図したとおりにクルマが応答するように燃焼制御を見直しました。これにより、さらなる「走る歓び」の進化をご提供します。
大まかなにはアクセル操作に対する応答性を大幅改良したという印象を受けましたが、エンジン性能を見ても、最大トルクは変わらないものの、最大出力(KW/rpm)が85/4,000から95/4,000に大幅アップしています。単なるレスポンスの調整だけではなく、エンジンの出力も絡めての調整なら意外と大きな改良なのかもしれませんね。そうすると、値上げ幅はガソリン車とはほんの少ししか変わりませんから、よりコスパが高いと言えるかもしれません。
あと、タイヤが異なります。
15S TouringとXD Touringはホイール径16インチ、Urban DresserとVivid Monotoneの両特別仕様車は18インチとなります。乗り心地にも影響があるところですので、できれば試乗で確認したいところですね。ただ、発売当初のように固さ、乗り心地の悪さが言及されることは最近はあまり見かけませんので、あまり神経質にならなくても良いかもしれません。(発売当初は18インチのみ。個人的には16インチでは乗り心地良し、18インチSuper Edgy試乗時も乗り心地気にならず)
安全装備
上述のセーフティパッケージが全車標準になりましたから、だいぶんわかりやすくなりました。
グレード間の違いは……ヘッドライトなど数点のみです。
- XD TouringとVivid Monotoneはアダプティブ・LED・ヘッドライト(ALH)搭載
- 15S TouringとUrban Dresserはハイ・ビーム・コントロールシステム(HBC)搭載
簡単に言うと、ALHは先行車や対向車の状況を自動的に判断してヘッドランプの照射範囲や明るさを調整するシステム。対してHBCは従来型のハイビームとロービームを自動的に切り替えるシステムです。ワタシは15S TouringなのでHBCですが、街灯もないような暗い道や高速を走るときにはなかなか使えると感じるものの、普段の街中や住宅街ではほぼハイビームに変わってくれませんので、手動でいいやって感じになっています。
ALHは……使ったことがないからわからないのです。スミマセン。クルマ選びの際にはディーラーさんにこのALHの威力をよくよくおたずねください。ワタシの場合「別にいらないっすよ」くらいの反応でしたw
なお、フォグランプはVivid Monotone以外はショップオプションです。
あとはバックミラーですね。
Vivid Monotoneのみが自動防眩タイプ、あとは手動です。自動防眩も他のクルマで経験ありますけど、別にどっちでもイイ……ってか、手動でイイよw
快適装備
- ステアリングヒーター : Urban Dresser・Vivid Monotoneに搭載
- シートヒーター(運転席・助手席) : Urban Dresser・Vivid Monotoneに搭載
- 10Wayパワーシート : Vivid Monotoneに搭載(他は手動)
もうこの辺で特別仕様車と他のを差別化するしかないという感じw ホントにCX-3は基本装備が豪華すぎて、特別仕様車と言ってもほとんど外見の違いだけになってしまうんですよね。それだけ完成度、熟成度が高いということですので……残るは……フルモデルチェンジのみ……かな? かな?
それはさておき、ステアリングヒーター、シートヒーターは個人的にはあったら快適だけど走り出しくらいしか使わないので重要度は低いです。これも他のクルマで充分経験ありです。特にシートヒーターはヴィッツで15年経験済みです。
その反面、10Wayパワーシートが……難しいところです。別記事でも書いたと思いますが、パワーシート自体はワタシは別にいりません。シートの位置を記憶してくれるとかの機能があるのもわかってますが、そんなのは自分の感覚で覚えられるものですし、コンディションや日によって微妙に位置を変えたりもしますから。あと、車の中で休憩するときなども手動でさっとシートを下げたり倒したりする方が快適ですのでやっぱりいりません。
じゃあ何が「難しい」のかと言いますと、手動だとシートの前端の調整ができないのです。ワタシにとってはそこがとっても残念なのです。CX-3に乗ってから、かなり細かくベストな人馬一体ポジションを探求していますが、その中であとシート前端が1~2㎝下げられたらカンペキなのに! と感じる状態なのです。そのためならパワーシートに魂を売っても構わないと思うくらいです。
要は「パワーシート」はいらないけど「10way」はほしいということ。もちろんこれは個人的な感覚ですので、一般的には「何でも電動大好きっ子」にとっては結構魅力的な装備なのかもしれません。
オーディオ関連
これについては、直近ではSuper EdgyにあったBOSEユニットのオプション設定がなくなり、完全に横一線になりました。Apple CarplayやAndroid Autoも有線接続で統一のようです。
……あれ? 今気付きましたが、ついにCD/DVDプレイヤーがなくなったようですね。ワタシが昨年CX-3買ったときにも「コレいらんけど」と思ったのに外せなかった痛恨の装備です。それにしても前のクルマを買った時は必須だったのに、時代の移り変わりは早いですねぇ。前のクルマ、15年前ですけど。
わりとどうでもいい話のつもりでしたが、ここでもうひとつ気がつきました。CD/DVDがなくなったことで、このあたりのレイアウトが少し変わっているようです。公式の画像をご覧ください。
エアコンコントローラー下のスペースです。CD/DVDがなくなったことで、USBや電源ソケットが底から少し上の位置になり、底の方はちょっと奥行きができているように見えます。ここがスマホを置けるくらいのサイズになっているなら大きな変化だと言えますが……さあどうでしょうか。また機会があれば確認しようと思います。
まとめ
いかがでしょうか?
この装備の違いを見ていただければわかるとおり、今回の商品改良で、基本的なガソリン・ディーゼル、2WD・4WDの違いを除けば、グレード間の違いは、より「見た目」の問題になってきたような気がします。20数万円積んでUrban Dresserの内装・外装を手に入れるか、40数万円積んでVivid Monotoneのそれを手に入れるか、という感じです。
良いクルマであることは間違いありませんが、やはり前述の通り、フラットな状態でクルマ選びをしている人には競合他車の関係で、なかなか判断が難しそうです。そうするとやはりコスパの良さも同時にアピールできる15S TouringでCX-3自体に惚れ込んでいただいた上で、ディーゼルとか特別仕様車も選択肢に入れていくというのが無難かなと思いますね。これも昨年版の記事で書いたことと同じでしたw
とにかく早く実車を見たい!
というわけで、2024年商品改良版CX-3のグレード徹底検証を終わります。
2 thoughts on “【2024年度版】マツダ CX-3 おすすめグレード徹底検証”