どうもこんにちは。
マイCX-3は相変わらずステキです。



この酷暑はこたえますが、それでもやはり太陽の下のCX-3、ソウルレッドは格別なのであります。
さて、そんなCX-3ですが、2027年フルモデルチェンジの噂やニュースが徐々に増えてきて信憑性も高まってきております。基本的にタイ生産でアジア・オセアニア地域からの展開というところはほぼ確実と見られています。今回はCX-3の現在地と題して、現行モデルの今、そしてモデルチェンジの展望の二回に分けて情報をまとめ、分析していこうと思います。
まずは第一回、現行モデルの現在地からいってみましょう。
モデルチェンジ情報を分析した第二回は以下からどうぞ。
なんか最近地味~なCX-3?
特別仕様車Vivid Monotoneが発表されたのは2023年後半でした。もうすぐ2年経っちゃいますが、とにかく静かな現行のCX-3です。
そのせいか、いろんなメディアやネット上の憶測では「CX-3は2025年中に製造中止」というものも多々見られるようになっていた2025年前半でした。これは国内にとどまらず、東南アジア、オーストラリアも含めての製造中止を予想する声も多く、2027年のフルモデルチェンジの噂が信憑性を増している現状ながら、CX-3ラブなワタシにとって不安な情報でした。
あくまでも個人的な所感なのですが、Vivid Monotoneが特別仕様車としては地味すぎたんじゃないかというのが正直なところです。
改良に改良を重ねたCX-3ですから、今さら大きな仕様変更はないのは仕方ないところで、マツコネを新型に変えてきただけでも知っている人にとっては大喝采でした。
でも、そうなんです。
「知っている人にとっては」なんですよね。
Monotoneという名称の通り、ボディカラーのイチ押しは落ち着いたプラチナクォーツメタリックで、内装もシックで落ち着いた……しかし、地味な感じ。Super Edgyに比べてインパクト不足は否めないところで、メディアでの取り上げ方もやはり地味~な感じに終始してしまったように感じます。
せっかく新マツコネを搭載したのにちょっともったいなかったなぁと思ってしまうのですね。
もっとも基本性能的には上述の通り、すでに改良を重ねて円熟の域に入っているクルマですから大きな改良は難しいのはわかるのですが、もっとスポーティ、ラグジュアリーなど明確なテーマを打ち出して大胆にパーツをいじってインパクトを出してほしかったなと思います。
ただし誤解なきよう。Vivid Monotoneが良くないということではまったくありません。テコ入れにしてはインパクトが……というだけの話です。
まあ今さらそんなことを言っても始まりません。ということはやはりこのままフェードアウト……?
まだまだ元気なCX-3
どこが元気やねん! と厳しいツッコミが入りそうですが、それでもCX-3は元気なのです。
ええ、海外で。
タイ
まず、現行CX-3の生産拠点であり、そしてマツダが新型小型SUVの生産拠点として多額の投資を行うことが発表されているタイでの現状を見てみましょう。
タイマツダ公式より(2025.7.3リリース)
【ざっくりとした翻訳】「マツダが新型MAZDA CX-3 ESSENTIALを発表。スカイアクティブ技術が豊富に搭載され、70万バーツを切るとてもおトクなモデルです。」
新モデル発表です! その名もCX-3 ESSENTIAL!
エンジンは2.0リッターに統一されており、Prime、Ultra、Ultra Plus、Signatureの4タイプが発表されました。Primeが15S(ベースグレード)、Ultra、Ultra Plusが15S Touring、SignatureがVivid Monotone相当な感じです。もちろん日本のモデルとパーツなどは異なりますがおおよそこんな感じ。
ぶっちゃけ日本の現行モデルに追いつかせてきたレベルで日本人から見ると特に目新しくはないのですが、先進技術もふんだんに取り入れての登場ということです。
力を入れている証拠に、こんな動画も。
イイよね!
ちなみにタイにおける2025年上半期の売上は821台。
え? 少ない?
まあそうなんだけれども、昨年は一年間で883台と大幅に伸びていることに加え、同じ2025年上半期の他車種の販売数はCX-8が102台、CX-30は429台、CX-5は329台となっており、まさにマツダの主力車種となっている現状です。
スバラシイ! タイランド! 大好き!
オーストラリア
まずはオーストラリアマツダ公式トップに君臨する我らがCX-3を見よ!(2025年8月10日現在)
こちらも2025年モデルが発表されております。
ホイールがイイ感じ。オーストラリアも4種のグレードが揃っており、GT SPグレードがVivid Monotone相当のモデルだと思われます。またサンルーフを備えたAkariグレードもありますよ!
オーストラリアに関しては、ワタシが知る限りでは今、CX-3が最も売れている国です。オーストラリアの自動車メディア「DRIVE」によると……
ちょっと嬉しすぎるので長めに引用させていただきます。(翻訳はほぼ自動翻訳です)
マツダCX-3は、オーストラリアで発売10年目にして年間販売記録を更新した。
マツダは2024年にCX-3の国内納入台数が18,461台に達したと報告した。これは前年比17%増で、同モデルは長年にわたり小型SUVセグメントでナンバーワンの地位を維持している。
マツダはCX-3の販売台数が、2位のスズキ・ジムニー四輪駆動車(9,697台)のほぼ2倍、ハイブリッド車のみのトヨタ・ヤリスクロス(8,206台)の2倍以上となった。スズキはそのオフロード性能によって購入者層が異なるため、トヨタが最大のライバルとなっている。
新型ヒュンダイ・ヴェニュー(6949)、キア・ストニック(6189)、フォルクスワーゲン・Tクロス(2003)、スズキ・イグニス(1815)がこれに続いた。
ワンサイズ上の小型SUVセグメントでは、CX-3と価格が近いモデルの販売実績としては、MG ZS(22,629台)、長城汽車哈弗Jolion(14,238台)、奇瑞汽車(Chery Automobile)Omoda 5(6,162台)などがある。一方、より大型で高価なマツダのCX-30は12,672台が販売され、2023年比で3.4%減少した。
これはCX-3にとって2015年3月のオーストラリアでの発売以来最も好調な結果であり、軽・小型SUVのラインアップが拡大する前、CX-3が初めて通年販売された2016年に記録した年間販売台数1万8334台を上回った。
ホントスゴいですよね。
何がスゴいって
販売10年にして年間販売台数の記録更新!
販売10年にして同一セグメント中、トヨタ、スズキ、キア、ヒュンダイ、VWなどそうそうたるメンツを向こうに回してトップの販売台数!
ちなみにオーストラリアで販売されたマツダ車のうち、CX-3は2023年は15.8%、2024年に至っては19.2%を占めているということです。
うん、やっぱりCX-3は良いクルマなんですよ。知ってたけど。
インドネシア
こちらも新モデル発表!
2025年のGIIAS 2025(ガイキンド インドネシア国際モーターショー)においてKURO、PRO AUTOEXEの2つのエディションが発表されました。
こちらはなかなかインパクトありますよ!
まずほら! フロントグリル!
装備も充実。リアのパワーリフトゲート、そしてJBLサウンドシステム搭載! さらにPRO AUTOEXEエディションにはふんだんにAUTOEXEパーツが装着されています!


KUROはおそらくVivid Monotoneベースですが、AUTOEXEエディション、スゴいですよね。そうなんです。こういうのが日本でもほしかったのです。ワタシの好みかどうかはさておき、こういうインパクトがあったらもっと取り上げられたと思うんですよね~~。ワタシも赤いホイールナット付けようかな!!
まとめ
ほら、元気でしょ? CX-3は。
誰? 世界的にCX-3が今年で終わるとかいってた人?
ワタシは実際のところ、オーストラリアなどでのCX-3の健闘ぶりからCX-3自体の今年の終了はあり得ないと思っていました。そこにタイへの投資と新型小型SUV開発のニュースが入ってきたわけですが、その発表(発売?)が2027年とされていたことから、10万台規模の生産拠点を目指すタイのAAT(AutoAlliance Thailand Co. Ltd.(オートアライアンス・タイランド)の主力製品であるCX-3を今終わらせてわざわざ空白を作るはずがないと思っていました。
↓ AATについてはこちらの記事をどうぞ
オーストラリアでの販売台数とシェアを考えても、後継車が未発表の段階でCX-3を終わらせるはずがない(わざわざ他社にシェアを明け渡すようなものです)し、これからの発展が見込める東南アジアマーケットで健闘していることを考えてもそう。
もっとも日本マーケットだけでみると、現在年間8000台程度の売上で、冒頭に書いたとおりちょっと地味な存在になってきていることは否めませんので、100%の自信を持って販売継続とは言い切れませんが、それでも以下のような理由で後継車が出るまでは頑張れるんじゃないかと思っています。
- そもそもタイ生産だから国内の製造ラインに負担をかけずに販売継続できる
- 国内8000台程度とはいえ、海外販売分と合わせれば充分に生産続行する価値がある数字になる。わざわざ国内販売をやめるメリットがない。
- ラージ戦略の新車リリースが一段落したので、スモールからミドルにテコ入れする余裕が生まれてくる時期。っていうか国内的にはラージメインは無理じゃね?
- そもそもアメリカありきのラージ戦略がトランプの影響で先行き不透明。国内やアジア・オセアニアマーケットをより重視することが必要になってきた。
- 国内販売的にコンパクトのMAZDA2の次が、諸費用込みで300万円付近スタートのCX-30ではバランスが悪すぎる。SUVに力を入れているからこそSUVのエントリーモデルとも言えるCX-3は必要。
ホントのところ、こんなにカッコいいクルマをやめちゃうなんてどうかしてるぜ? という感情が先行しているワタシですが、極力冷静に分析してみました。それでもやっぱり今、CX-3をやめる理由が見当たらないです。
CX-3は世界レベルのカッコよさと運転の楽しさ。そんなクルマにとって本質的な魅力を保ちつつ、日本の交通事情にあったサイズ感、後席・荷室の実用性、充実の安全性能や装備を兼ね備えた素晴らしいクルマだと思います。
CX-3の後継にふさわしい新型車の登場と、その登場までは現行CX-3がしっかりと役目を果たし続けることを祈ります。
いや、もう少し時間ありそうだから、もうひと花咲かそうぜ。PRO AUTOEXEみたいなの出そうよぉ。
それではまた。