巡礼をはじめる前の超初心者用Q&A

どうもこんにちは。

前回の記事で書いたとおり、CX-3とより充実した日々を送るべく「洛陽三十三所観音巡礼」「西国三十三所観音巡礼」を行うこととしたワタシです。今、この記事を執筆している時点で実際はスタートしているのですが、実は興味を持ってから実際に始めるまで、ちょっと時間がかかりました。

いざ始めようと思うと、結構細かいところでわからないことなんかが多くって時間がかかったのですね。

結局のところは決められた札所(お寺)を参拝して回ればいいわけで、細かいしきたりよりもマジメな信仰心があれば良いような気がします。が、やはり歴史のあるものというのは、その歴史と共に形成されてきたしきたりやマナーというものがありますし、そういうものを意味なく無視するのはお寺にも仏様にも失礼だと思います。

というわけで、今回は巡礼を始めるにあたってのQ&Aをお届けします。もっとも、基本的なしきたりなどは各自で調べていただいた方が良いと思いますので、その過程でワタシが特に迷ったりしたことを書きたいと思います。

やると決心するまで編

まずは巡礼をしようと決心するまでのことです。やはりただの観光地巡りではなく「巡礼」ですからね。色々迷いました。

Q. 別に仏教徒じゃないんだけどいいの?

本来的には礼拝し、納経(写経を納めたり読経したり)した証として御朱印をいただき各所を巡るわけですからそれなりにきちんとした仏教徒でないと難しいように思いますが、現在ではお詣りをした証というくらいの扱いになっていますから(そうでないと御朱印女子とかムリですわなw)、少なくとも謙虚に仏様を拝めるくらいの信仰心があれば問題はなさそうです。そうして巡礼するうちにもっと深い信仰心を得ることになるかもしれませんしね。

逆に言うと、例えばあなたが他の宗教の敬虔な信者で仏様に手を合わせるなんてとんでもない! という感じならさすがにムリですね。御朱印じゃなくて記念スタンプでガマンしておきましょう。

Q. 遠いんだけど

今ワタシが案内している「西国三十三所」「洛陽三十三所」はそれぞれ近畿圏・京都市内ですから、人によっては遠すぎますよね。もちろん遠方の巡礼地を回るのも楽しいものでしょうけど、まずは気軽に始めてみようと言うには高いハードルです。

そこで、そういう方は前回ご紹介したサイト「ニッポンの霊場」さんの「霊場一覧」で地元の巡拝霊場を探すと良いと思いますが、西国三十三所と並ぶ代表的な観音巡礼として「坂東三十三所」「秩父三十四所」が挙げられます。日本最古の巡礼である西国に倣って制定されたということですが、この3つを合わせて百観音とも言うようです。

観光寄りならこんなのもありますね。

また、自分で探す際には、まずは入門編ということで、ある程度活発な巡礼を選ぶ方が良いように思います。活発かどうかはワタシは個人的に下記の要素で判断しています。

  • 巡礼の公式サイトがある
  • 巡礼の公式納経帳が販売されている
  • ある程度大きなお寺が参加している
  • 札所(お寺)のサイトでも巡礼について触れている

これは善し悪しではなくて、あくまでも初心者がとっつきやすいという意味の基準ですので誤解なきよう。

準備編

Q. 御朱印帳って絶対必要?

あくまでも奉拝や納経の証明ですから、必須ではありません。ただ、こんなサイトを見ているということはそれほど敬虔な仏教徒ということもないでしょうから、記念にもなりますしモチベーションも上げてくれますし、コレクション的な満足感も得られますから、迷っているなら集めておかれることをオススメします。

Q. 御朱印帳ってどこで買う?

お寺で買える他、色んなお店で売っていますしAmazonなどでも色んな種類のものが売られています。基本は好みで良いと思いますが、決まったお寺を巡る巡礼の場合、その巡礼専用の「納経帳」が販売されています。

Q. 納経帳? 御朱印帳と何が違うの?

見た目は御朱印帳と変わりませんが、基本的に御朱印帳は白紙のみで、どのページにどのお寺の御朱印をいただくのも自由ですが、納経帳はお寺ごとに寺名や御詠歌、由来などが記されており、御朱印をいただくページも決まっています。(お寺ごとのイラスト入りなんてのもあります)

巡礼で使うならこの専用の納経帳がオススメです。理由は以下の通り。

  • 初心者でも整理されてわかりやすい
  • 参拝したところとまだのところが一目瞭然
  • 初心者でもお寺さんの方でその巡礼用の御朱印を書いてくださる
    • ひとつのお寺が複数の巡礼に含まれているということはざらです。そしてその場合、御朱印の文字や印が巡礼によって異なりますが、専用の納経帳でお願いすればお寺さんの方で普通はその巡礼用の御朱印を書いてくださいます

御朱印帳は色んなデザインのものが販売されているので、ついつい目を引くデザインのものに手を伸ばしがちですが、ワタシは巡礼は巡礼専用の納経帳を使って、その他の自社を巡る用の御朱印帳を好みなどで選びます。

Q. なんかあの白装束? とか着ないとダメ?

いわゆるお遍路さんスタイルですね。

四国八十八ヶ所のお遍路さんのイメージが強いと思いますが、ワタシが紹介しているような観音巡礼でも基本的に正装するならほぼ同様の装束を身につけるようです。(多少の違いはあるでしょうし、巡礼によって異なると思います)

ただ、ワタシが調べた限り、一般的には節度を持った服装であれば特に決まりはないとされているようです。ワタシも装束は着けません。お仕事中にも回るつもりですからねw

また、西国三十三所については結構な山道を歩くお寺もあるようですし、洛陽は京都市内だけとは言え、その分歩いて回るケースは増えると思いますから、そういう観点で巡礼しやすい服装や靴を選ぶと良いでしょう。

巡礼中編

Q. 一回の参拝で複数の御朱印をもらえる?

同じお寺が複数の巡礼の札所になっているのは良くあるケースです。そのような場合、巡礼によって御朱印が異なることが多いですし、そうでなくても複数種類の御朱印が用意されているケースもあります。

例えば京都市中京区の六角堂(会社の近所だから既に行ってきました)だとこんな感じ。

これはあまり違いはありませんが、それでも右上の山号・札所番号の印がそれぞれ「洛陽一番」「西國十八番」となっているのがわかります。あと、墨書きの部分も奉拝対象の仏様によって変わったりしますし、その他もバリエーションがあったりします。六角堂では石不動明王の御朱印や聖徳太子御遺跡霊場としての御朱印、あと御詠歌を流麗なかな文字で書いた御朱印もありました。

で、一回の参拝で複数の御朱印をお願いして良いのか? ということですが、基本的には問題ないようです。実際に上の二種の御朱印は同時にいただきました。全くの初心者である旨を伝え、そこで納経帳も二冊購入した上で両方書いていただいて良いものかおたずねしましたが、問題ないとのことでした。

ただ、あくまでも観光みやげではありませんので、混んでいるときに「全種類ヨロシク!」などというのはよろしくないようです。そもそも書ける方が不在にされていることもありますし、あくまでもご縁のものだという気持ちは忘れないようにしましょうね。はっきりしたルールがあった方がわかりやすいというのが最近の流れかもしれませんが、そんなものが無くてもお互いに思いやることでなんとかなってきたのが本来の日本人の心。巡礼がそういう心を思い出させるきっかけになることもあるかもしれませんね。

あとは個人のこだわりで、毎回ひとつしかいただかないという方もいらっしゃるようです。そういうのもアリかもと思いつつ、ワタシは巡礼が被っている場合はまとめていただいて、その他の御朱印は改めての機会にしようと思っています。

Q. とりあえず、本堂にお詣りすればOK?

御朱印をいただくのは参拝してからね、というのは基本的ルールです。でもお寺には本堂の他、色んなお堂があったり色んな仏様や神様が祀られていたりします。

これに関して、基本的には御本尊(本堂)を参拝すれば問題ないようですが、特に巡礼で伺う場合には注意が必要です。巡礼に対象になっている仏様が「御本尊ではない」ことがあるからです。

例えばさっきの六角堂なら、御本尊が如意輪観音なので、この観音様が巡礼の対象になっている洛陽三十三所も西国三十三所も本堂を拝めばOKです。(他のお堂なんてお詣りする必要はないとかいうわけじゃありませんよw)

でも、洛陽二番の誓願寺さんの場合、対象になっているのは十一面観音なのですが、御本尊は阿弥陀如来です。観音様は同じ本堂内ですが、御本尊に向かって右手脇に別で祀られていますから、そちらにもお参りした上で御朱印をいただくと良いでしょう。今の時代、別に御本尊のみお詣りして御朱印をお願いしたところで咎められることはそうそうないでしょうが、こちらの心構えとして写経の納経まではなかなかできない分、せめてお参りくらいはきちんとしたいものですね。

誓願寺さんの場合、十一面観音像は元々長金寺というお寺に安置されていたようです。弘法大師の作と言われる由緒正しい仏像ですが、廃仏毀釈により廃寺となってしまい、誓願寺で祀られることとなったのだそうです。ですから2005年に洛陽三十三所が復興する前は、二番札所はその長金寺だったようです。

Q. 回る順番は札所番号の通り?

別に順番通りじゃなくても良さそうです。言葉としては順番に回る「順打ち」、逆から回る「逆打ち」というものがありますので、本来はある程度順番通りに回るのがオーソドックスなやり方だったのかもしれません。ちょっと札所番号の位置関係をざっとみてみましょう。

洛陽は京都市の中心からちょっと北へ上がっておおよそ時計回り、西國は那智の青岸渡寺から紀伊半島を時計回りに回ってその後京都~大阪~播州と来て、最後に日本海から琵琶湖、岐阜へ抜けるというルートで、結局のところおおよそ順番に回りやすいように番号が振られているようです。

それが、時代を経て札所も変わったものもあり、順番通りに回ろうとすると明らかに効率が悪すぎるルートになる上に、そもそも昔と違ってクルマやら電車やら使って回るんですから回りやすいルートも変わっているでしょう。そんなわけで、順番にこだわる必要は特になさそうですね。あとは自分のこだわりだけでしょうか? ちなみに日本遺産としての西國三十三所の案内にもはっきりと「順番にこだわらなくて良い」と書いてますから大丈夫でしょう。

今回のまとめ

いかがでしょうか?

いざやってみようと思うと、色んな疑問が浮かんでくるものですね。

で、ワタシは現在(まだほんのちょっとですけど)スタートしていますが、活発な巡礼を選んでいることもあるのか、お寺さん側がとてもスムーズかつ親切にご対応してくださいます。ですから興味がある方は、とりあえず始めてみるということで良いと思いますよ。

御朱印も(書き置きのお寺もあるようですが)その場で書いてくださるのが本当にありがたい。お値段は300円~500円程度ですが、ひとつひとつ手書きで書いてくださることを思えばお安いものですね。特に最近の物価高やコロナの影響から料金が値上げになっているケースもあり、それについて文句を言われる方もいるようですが、ワタシは高くないと思うなぁ。(西国三十三所は令和6年4月から納経料を300円から500円に値上げされるとのことです)

さて、以後は実際にお参りした記録も書いていこうと思います。駐車場や交通情報もわかる範囲で書こうと思いますので、ドライブ巡礼派の方々はまたご覧いただければと思います。

それではまた。

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