どうもこんにちは。
基本的にCX-3の事しか考えてないワタシですが、それでも動向から目を離せないのが……そう、CX-80です。
ミニバン vs CX-80(前置き)
発売前に展示車をじっくり眺め回し、その高級感と存在感に圧倒されたりいたしましたが、そのデカさとCX-60の大コケ後ということもあり不安も拭えない。(CX-60は今、名誉挽回に向け大ガンバリ中! ガンバレ!)




まあCX-3のサイズがちょうど良いと感じるワタシにとっては購入の選択肢には入るわけがありませんが、サイズが必要な人やデカい車が好きという人には魅力的な選択肢だろうと思います。ただ、国内で今、他人数用のデカい乗用車といえばミニバンが幅をきかせまくりです。あちらは見た目の魅力などありませんが、とりあえず広そうです。CX-80も広いですけど、言うならばミニバンは「お部屋的な広さ」、CX-80はあくまでも「クルマとしての広さ」なんだと思います。
日本人はワゴンRの頃から、許容された体積いっぱいいっぱいの四角ボディで広い居住空間! っていうのが大好きですよね。(貨物用とかは全く別の話ですよ)たぶん国土が狭くて「大きな家」というものへの憧れが深層心理にあるからなんだろうなとワタシは思っています。それが良いか悪いかは個人の考えなのでどっちでも良いのですが、そんなミニバン一強の世の中で、あえてCX-80を選ぶには色々不安もつきまといそうです。
せめてしっかり試乗したいものですが、強気でガンガン言える人ならともかく、普通の試乗だと結構短いコースであることも多く、ざっくりとした乗り心地程度しか確認できないでしょう。
というわけで超ロング試乗募集中
なんと最長72時間――3日間にわたっての試乗ができます! これによって……
- ディーラー近辺だけでなく普段使う通勤、買い物、送迎ルートでの使い勝手
- よく使う駐車スペースでの使い勝手
- 一家総出でのショート&ロングドライブでの乗り心地
などなど、さまざまなシーンでの検証が可能になりますので、慎重にクルマ選びしたい方にとってはスバラシイ企画ですよね!
ただし、色々と注意事項が上記サイトの下の方に書かれていますので、きちんと確認した上で申し込みましょうね。特にこういうロング試乗特有の注意事項としては夜間などの「保管場所」でしょうか。自宅で無理なく駐められる方ならともかく、そうでなければコインパーキングでもある程度安心して駐められるゆったりした場所は準備したいですね。コレ、結構重要です。理由はあとで。
買う気はないけど試乗申し込んでOK?
ワタシもそうなのですが、結構気になるのが「買う気はないけど乗ってみたい」だとディーラーさんに悪いんじゃ? ということ。
この点マツダは公式でこのようなページを公開しています。
以下抜粋
今すぐクルマを買う予定は無いけど、試乗だけしてもいいの?
もちろんです!実際ご購入検討されていないお客様も多くいらっしゃいます。
WebサイトやYoutubeなどではどうしても運転感覚までは感じられないかと思います。マツダ車のデザインや走りの魅力を実際に見て、運転して感じていただきたいので、私たちとしてもぜひお気軽に試乗いただきたいです!
「気軽に乗れてよかった」「実際に乗ってみないとわからないものだよね」といったお声もいただきますよ!
ベビーカーや趣味の道具を試乗時に積まれる方もいらっしゃいます。使い勝手のイメージもわくかと思います。
このように、すぐに買う気がなくても試乗はOKのようです。
でも、メーカーの建前としてはそうでも、現場のディーラーさんのホンネは違うんじゃないの……? と思われるかもしれませんね。でも、クルマって、良いなと思っても「じゃあすぐに買い換えだ!」とはいかないのが普通ですよね。ですから良いなと思ったときに試乗してもらって、いずれ来る買い換えのタイミングにおける選択肢に載せてもらう方がディーラーさんにとってもプラスでしょうし、来てもらったことで、お店自体のファンになってもらえればなお良しでしょう。
昔と違って、ディーラーさんも基本は待ちの営業です。お店に来てもらえないことにはきっかけさえ掴めない時代なのです。
ただ、ワタシの想像ですが今回のようなロング試乗は「いずれ来る買い換え時には検討する」人ならともかく、ワタシのように「ゼッタイCX-80を買うことはないだろう」という人はあんまり歓迎されないんじゃないでしょうかw
今回の企画では通常の試乗車とは別に「モニター専用車」が用意されています。(ですから全店舗で申し込めるわけではありません)ワタシがお世話になっている関西マツダ千里店は旗艦店のひとつですが、それでもこのモニター専用車は一台のみです。許可してくれるかどうかはともかく、その一台を複数日に渡って全く買う気がない人が独占するのは、普通に考えて迷惑だろうなと。

でも、重ねて言いますが「今すぐ買い換える訳ではない」けど「買い換えるときには選択肢に入るかも?」という方なら積極的に申し込んでOKだと思いますよ! これで渋い顔をする営業さんなら、そもそもお付き合いしない方が良いでしょう。
意外と知らない、試乗時の自動車保険
今回は試乗がテーマですので、試乗中に万が一事故を起こしてしまったときの保険について簡単に触れておきましょう。
ここで触れる「保険」とは任意保険のことを言います。自賠責保険は車検に通っている以上必ず付帯されていますが、ついている補償は限度額ありの対人補償のみで、対物補償や自分側のケガやクルマについての補償は全くついていません。
試乗車には保険がかかってる?
これはかかっていることも多いようですが、試乗中の事故は基本的に運転者の責任になりますから、きちんと確認をしておくべきです。また、試乗車自体の修理代を担保する「車両保険」の有無なども確認しておくべきでしょう。
試乗車に保険がかかっていない場合は?
試乗車に任意保険がかかっていない場合(ちゃんとしたディーラーで恒常的な試乗車なら全く無保険ということは考えにくいですが)は、自分のクルマにかかっている任意保険の「他車運転特約」を使って対応が可能です。これは臨時で借りた車で事故を起こしたときに、自分の車にかけた保険を使う事ができるというものです。
他車運転特約の補償内容については一般的なことを書いています。すべての保険会社で全く同じ内容というわけではありませんので、正確にはご自分が契約されている保険会社に確認してくださいね。
逆に言えば、マイカーを持っていないなら当然「他車運転特約」は使えませんから、ご注意を。また細かい使用条件はここでは触れませんが、試乗というシチュエーションで特に注意する点も挙げておきましょう。
■ 自分がかけている補償の範囲内でしか保険金は支払われない
特に注意すべきは「車両保険」です。
車両保険がついていなければ、借りた車(試乗車)自体の修理代は全く支払われません。また、車両保険がついていても「エコノミー型」と言われる限定タイプだと自損事故等の場合はやっぱり支払われません。要するに運転を誤って電柱にぶつけたとか、壁にこすったとかいう時ですね。
今回のロング試乗用のモニター専用車には保険がかかっている?
実際はかかっているかもしれませんが、注意事項に「申込者が加入する自動車保険に付帯される「他車運転特約」等を使用いただくものとします。」とありますから、かかっていないものとして考えておく必要があります。だから、自分の車は古いから車両保険なんかかけてない、という場合は他車運転特約を使ったとしても、CX-80を傷つけた修理代は自腹ですよ。
ロング試乗ならではの注意点
他車運転特約は「駐車中・停車中の事故は対象外」
上の方で、今回のロング試乗での注意点で「夜間などの保管場所」と書いたのはこれが理由です。
夜間駐めておく場所が必要なのはあたりまえのことですが、ある程度安全だと思える場所でないと、とても怖いことになります。
夜中に当て逃げされた、傷を付けられた、盗まれた。
これは他車運転特約では補償されません! 自腹です! 自分でフルカバーの車両保険をかけていても対象外です!
あえて言いますけど、これ、マツダの人……わかってるんかな?w
フルカバーの車両保険なら通常、盗難や当て逃げなどにも対応できるのですが、他車運転特約としては不担保なんですよね。だから道路脇に駐めておくなんてもってのほかですよ。ちなみに東京海上の「ちょいのり保険」に代表される一日型の自動車保険の車両補償でも同様ですからご注意ください。
おわりに
なんだかロング試乗を薦めているのかなんなのかわからなくなってきましたが、なんせ500万円オーバーのものを借りて乗り回すわけですから、備えはきちんとというのは当たり前ですね。
でも、これだけ長い試乗ができる機会はそうないと思いますから、少しでも購入を検討しようという方は積極的に応募してみてはいかがでしょう? ワタシも「次は80かもね……?」とか適当なことを言って申し込んでやろうかともチラッと思いましたが、基本正直者なのでやめときます。次期CX-3が発表されたらゼッタイ申し込みますけどね!
なかなかこの日本で数を売るのは難しそうなCX-80ではありますが、なんとか体面が保てる程度に売れてくれればCX-60の巻き返しにも好材料ですし、ゼッタイ失敗できない次期CX-5投入への良い助走にもなりそうな気がします。
みんなが買うクルマではなくても、最高級モデルとしてみんなが憧れる存在になってくれれば大成功だと個人的には思うのです。
ガンバレ! CX-80!
それではまた。