どうもこんにちは。
前回からお送りしております、CX-3でちょっと不便だなというところを解決していこうというこのシリーズです。……が、解決と言っても、CX-3の仕様なんだからどうしようもない。結局コチラの心構えを変えるしかないよなぁと実感した次第です。
まずは前回の記事と、CX-3困ったちゃんポイントを再掲しておきます。一覧で「解決済」「妥協済」などとなっているのは、前回の記事で取り上げたものになります。
CX-3 困ったちゃんポイント一覧【再掲】
- MRCC(クルコン)作動時、足の置き場に困る → 解決済
- 洗車後や雨の後しっかり拭き上げしても、そのあと窓を開け閉めするとまた濡れて、そのまま乾くと汚れてしまう(水切り部分が濡れているからだと思いますが、乾くのにかなり時間がかかる印象なのです) → 妥協済
- クルマを降りてボンネット側から助手席側に回るとオートロックが作動して鍵が閉まってしまう(オートロック機能がONの場合)→ 解決 and 妥協済
- 複数のスマホとマツコネの連携(同時待ち受けが出来ないなど)
- 助手席に人を乗せてる時のドリンク置き場に困る
でも、実はこの企画、今回が本番です。
ワタシは仕事用とプライベート用の2台スマホを持ち歩いておりますが、両方をキチンとマツコネと連動させて使えるのか? CX-3を買って納車されるまでの間、さまざまなことを延々と脳内シミュレーションしておりましたが、けっこう不安が大きかったのもそのあたりでした。
- 2台同時につなげられるのかな?
- 片方で電話して、片方で音楽聴ける?
- Apple CarPlayが使えるらしいけど、その時もう一台のスマホはどうなってるの?
などなど色んな不安がありましたが、実際使ってみて意外と大丈夫だったこともあれば、ダメだったこともあったので、そのあたりのことをまとめておくと、購入を検討されている方にも多少は参考になるかもと思います。そして、今回はその中でも「不便だなぁ」と感じているある点について、解決策を探ってみました。
マツコネとスマホ連携の仕様まとめ
まずはマツコネとスマホを連携させて使う時の主な仕様をまとめておきましょう。
- 接続方法 : Bluetooth(無線)もしくはUSB(有線)
- 接続可能台数 : 7台まで
- 同時接続台数 : 2台まで
- 電話用・オーディオ用それぞれを別の機器に割り当てることが可能
- 2台ともを電話用もしくはオーディオ用に割り当てることは不可能
- 要するに2台の同時待ち受け、通話はできない
- 電話はBluetoothのみ、オーディオはBluetooth・USBで使うことができる
- Apple Carplay、Android Autoを使うにはUSBで接続する必要がある。
- 一部Super Edgyで無線接続が出来る仕様を選べましたが、その後廃止されています
下の画像をご覧ください。
現在3台の機器が登録されていて、iPhoneが音楽用として、A22が電話用としてつながっている状態です。
機器ごとにどのような用途でつなぐかを設定することが出来ます。
おおまかにマツコネとスマホの連携の仕様を書きましたが、これなら2台(複数台)持ちの人でもそれなりに対応できそうですが……。
2台持ちの人にとっての問題点
2台持ちの人というのは、おそらくですが仕事用とプライベート用の2台を持っているという人が多いのだろうと思います。そうすると、まず一番に困るのは「2台同時の待ち受けができない」ということでしょう。
例えば仕事用のスマホをBluetoothに電話用としてつなげている状態では、プライベート用のスマホではハンズフリー通話は出来ません。コチラからかけるにしても、かかってくるにしても同様です。これはマツコネの仕様的に根本的な解決は出来ません。ではどう対処するか……はいったん置いておきます。
では、2台持ちだけど通話は基本的に片方で出来ればOKという場合ならどうでしょうか?
どういうケースかというと、まあワタシのことなんですが、電話は仕事用のスマホで私的な電話もしているので、プライベートのスマホでは基本的に電話をしないのです。その代わり音楽なんかは当然プライベートのスマホにぎっしり詰まっていて、それをマツコネで再生したいというニーズです。他には、仕事中はクソ真面目にプライベートのスマホで電話はしないという人もいるのかもしれません。
このようなケースなら例えば私のケースだと、仕事用のスマホを通話用として、プライベートの方をオーディオ用としてつなげば万事解決しそうです。実際、納車から今まで数ヶ月はそうやって使ってきました。
ところが、実はこのような使い方でもちょっと問題がありました。ちょっとわかりやすいように……。
スマホA(プレイベート用・iPhone)→ オーディオ接続
スマホB(仕事用・Android)→ 電話接続
この設定にしておくと、いったんエンジンを切ってクルマから離れても、次回の乗車時にはその設定が自動的に引き継がれます。ちなみにAndroid側にはBluetoothをどのプロファイルで使うかを指定する機能があるのですが(下画像参照)、iPhoneではそのような機能はありません。
それでスマホBを通話のみ使用に設定しているのですが、それでもどちらかのスマホを車内においてクルマを離れると、次回乗車時には車内に残っていたスマホが通話とオーディオの両方に接続されてしまうことが多々あります。
100%ではないのですが、かなりの頻度です。
また、両方のスマホを持ち出して、次回乗車時に両方持ち込んだ場合でも、時折どちらかが両方のプロファイルを独占してしまうことがあります。
この点マツダコネクトの説明書には以下のように記載されています。
システム起動時のBluetooth®自動接続では、Bluetooth®機器側の要求が優先されるため、[電話
マツダコネクト説明書 2022 年 9 月 (1 版) 2-140ページ
のみ] や [オーディオのみ] を本機で選択していても、[電話とオーディオ] として接続される場合
があります。
だからiPhoneであるスマホA側が車内に残っていた場合に通話とオーディオ両方のプロファイルを独占してしまうことはまだ理解できるのですが、先ほど書いたように少なくともスマホB側は通話のみに制限しているにもかかわらず、車内に残していたスマホBが通話とオーディオ両方のプロファイルを独占してしまうこともあります。
納車から数ヶ月、色々状況を確認してきましたが、これを完全に回避する方法はどうやらなさそうです。もしかすると、両方Androidで、それぞれ通話とオーディオに分けて設定すればうまくいくのかもしれませんが、それは検証できていません。すみません。
で、今まではそうなる度に、マツコネのBluetooth設定をいじって修正していたのですが、最終的に回避策はないと判断したので、ちょっと考えないといけないなと思った次第です。
解決策
「何でもかんでもマツコネに頼ろうとするからいけない」これだ!
……物投げないでくださいね。
いや、けっこう大真面目でして、端的に言いますと、Bluetoothのハンズフリー通話キットを持ち込むということです。
そうすれば以下のようになります。
- 2台両方で電話を使う人 → 片方をマツコネ接続、もう一方を持ち込んだハンズフリーキットに接続
- 2台持ちだが電話は1台の人 → オーディオで使うスマホをマツコネ接続、電話で使うスマホをハンズフリーキットに接続
なんだか消極的な解決法に見えるかもしれませんが、まず乗る度にスムーズに両方のスマホが適切なBluetoothにつながるというのは気持ちいいですし、さらに副産物もありました。
さっきのワタシのケースで言いますと、ほぼ電話専用のスマホBはマツコネから完全に分離してBluetoothキットに渡します。そうするとオーディオ用のスマホA(iPhone)がマツコネにつながっていることになりますが、Apple CarPlayを思う存分使えるんですね。
どういうことかというと、スマホAをApple CarPlayにつなげると、電話も自動的にそのスマホが担当することになってしまいます。そうなるとスマホBでハンズフリー通話が出来なくなってしまうので、今まではCarplayは実質的に使えなかったのです。それが今は、スマホBはのびのびと別Bluetooth側で電話としての人生を全うしてくれているので、スマホAをCarplayにつなぐことで存分にその機能を堪能することが出来るようになったのです。
まあ、Apple CarPlayって絶対必要かと言われると、今のところはそうでもないって個人的には思ってますけど、まだこれからも進化するでしょうし、それについてはまた別の機会に触れたいと思います。
2台持ちの場合、色んな使い方が考えられますが、何にしてもマツコネにこだわるなら「電話はどちらかしか使えない」「もう一台もオーディオオンリー」だったわけです。それが、ハンズフリーキットを持ち込むことで「電話は2台とも使える」「1台はオーディオ以外にもナビアプリとか色々使えるようになる」となりますので、だいぶん使い方の幅が広がるように思っています。
Bluetoothのハンズフリーキットはどんなのがオススメ?
では、次に問題になるのがBluetoothキットをどんなものにすればいいのか、ということです。
まず、大きくタイプで分けるとイヤホン型(マイク一体型)とスピーカー型に分かれます。例外はありますが典型的なメリットとデメリットを挙げてみましょう。
イヤホン型のメリットとデメリット
イヤホン型のメリット
- 通話相手の声が同乗者に聞こえない
- まわりの騒音などに通話品質が左右されにくい
- 車内のインテリアに影響を与えない
- クルマから離れても問題なく使える
イヤホン型のデメリット
- 通話時以外もイヤホンを付けたままだから
- 耳が痛くなるなど不快感がある
- オーディオを聴くのに不都合
- 周囲の音が聞こえにくくなる
同乗者の乗せることが多い人や、イヤホンを長時間付けることに抵抗がない人、運転中音楽とか聞かない人ならイヤホン型が良いかもしれませんね。ワタシはずっとイヤホンしているというのがイヤなのと、せっかくのCX-3車内オーディオの邪魔になるように思ったので却下しました。
ただし、イヤホン型も、待ち受け時は車内に設置した充電器に挿しておいて、通話時のみ装着するというタイプもあるようです。(ワタシは通話時にいちいちイヤホンを装着するのに抵抗があった他、充電器がUSB接続なら常時使用のUSBケーブルはできるだけ増やしたくないし、前もって充電しておくタイプのものなら面倒なのでやっぱり却下)
こういうやつ↓
スピーカー型のメリットとデメリット
スピーカー型のメリット
- 待ち受け時も含めて、耳に物理的負担が無い
- 車内オーディオを満喫できる
- 同乗者も会話に入ることが出来る
- マツコネによるハンズフリーと同じような感覚で使える
スピーカー型のデメリット
- マイクの感度が設置場所の影響を受けやすい
- 設置場所が必要(多いのはサンバイザー設置型)
- クルマから少し離れただけだとBluetoothがつながったままで、車内通話状態のままになっていたりする
ワタシは本来マツコネで出来ることを別の機械でするということもあり、マツコネ同様のスピーカー型を選択しました。もちろん、イヤホン型を却下した理由も、裏を返せばスピーカー型採用の理由になっています。
ただ、機器を選ぶのには時間をかけました。事前に試すというわけにもいきませんので、レビューや性能をかなり注意深くチェックしていたからです。以下、チェックすべき項目を列挙します。
スピーカー型、機種選択のチェック項目
- スピーカー音量が小さすぎないか → レビューでチェック
- コチラの声が相手にキレイに伝わるか → レビューでチェック
- よく切れる、再接続になると言う声が多くないか → レビューでチェック
- 電源のON・OFFが自動になっているか(ドアの開閉の振動でONになり、スマホとの接続が切れてしばらくすればOFFになるというのが多い印象。なにげにこの自動ON・OFF機能がないものもあるので注意)
- マイクの位置(スピーカーと間違えないように)
- 待受時間・通話時間(額面通りには信用できませんが目安として。ワタシはバッテリー容量も参考にしました)
- 本体のサイズ(意外とデカいことがあります。後述)
以上は最低限で、あとは必要に応じて、同時接続(待受)可能台数やボイスコントロール機能の有無などを確認しましょう。
通話品質については、レビューを見ると絶対文句言ってる人がいますので、あまり神経質にならず大まかな傾向を確認するくらいのつもりでちょうど良いように思います。ワタシは「商品説明」だけではなく「商品スペック」をある程度細かく書いてある商品を選びました。
そして、このようなチェックをくぐり抜けて見事採用になったのはこの機種です!
MAXWIN社のK-BT011です。
ちなみに、オートバックスにも行ってみたのですが、残念ながらオートバックスではイヤホン型はそれなりに置いてあるのですが、スピーカー型はあまり置いていなかったため、Amazonでの購入となりました。まあジャンル的にも、あまり数は売れないのでしょうかね? クルマに元々ハンズフリー機能があってスマホ1台だけならそもそも要らないって話しですものね。
まずはざっくりとレビュー
基本的にサンバイザーに装着するタイプの商品です。通話開始、終了も大きめのボタンをワンタッチするだけですので使いやすいですね。また、自動ON・OFF機能も完備ですが、これも高性能で、だいたいクルマのドアを開けた瞬間には電源ONの音声が流れ、Bluetooth接続もその直後に接続完了の音声が流れるレベルです。
スピーカー品質 : 文句なし、走行中の車内でもとてもクリアに聞こえます。ボリューム調整も出来ますのでより安心です。
マイク品質 : サンバイザーに装着していますが、複数の相手に声の聞こえやすさを確認しましたがとてもクリアだということです。助手席側サンバイザーに付けて試してみましたが、その場合でもクリアだという評価でした。少し距離がある声を拾いつつ、クリアに声が聞こえるということは、ノイズキャンセラが上手く機能しているのかもしれませんね。
というわけで、実際使用してみて抜群の性能だなと感じましたので、みなさまにも自信を持ってオススメいたします。
……が、いくつか注意点はあったりします。
注意点1 : デカい
ネットで写真を見ているとそれほど思わなかったのですが、いざ手元に届いてみると意外とデカいw
本体の横の長さはだいたいCDと同じくらいです。厚みはそれほどでもないのでサンバイザーに取り付けるのに問題はないのですが、向かって右側裏にはバニティミラーがありますので左側に付けることになりますが、左側にはチケットを挟んでおくベルトがありますので、このベルトを普段使いする場合はちょっとタイトかもしれません。写真でイメージを掴んでいただければと思います。
ワタシはこのベルトをあまり使わないので全く問題ありませんでしたが、それでなくても向かって右側からチケットを差し込む分には特に支障はありません。むしろチケットをちゃんと固定しておく補助になるんじゃないかとさえ思います。
あと、シート位置を高くしているとけっこうこの黒い物体が視界に入ってくると思います。慣れればどうということはありませんが、人によっては気になってしまうかもしれませんね。また最近はサンバイザーに取り付けるタイプの収納とかも出回っていますので、そういう方のために助手席側にも設置してみました。
うん、悪くありませんでした。あと上にも書きましたが、この状態でもコチラが話した声はクリアに伝わるので充分使えると思います。(マイクがこっち側に付いてるんですね。充電用USB差し口の横にある小さな穴がマイクです)
ただし、当然相手の声が左側から聞こえてくることになりますので、ナチュラル感は下がってしまいます。
注意点2 : 高い
ワタシの買値でだいたい4,500円程度でした。実のところこのタイプの商品は2,000円弱くらいからありますので、比較的高い部類に入ると思います。(別に飛び抜けて高いわけではありませんよ)
例えば同じMAXWIN社のひとつグレードが下のモデルはこちらです。
説明上、機能はほとんど変わりませんが、2,500円程度で買えます。それなのにワタシが高い方を選んだのは以下の理由です。
- コチラ(安い方)のレビューにはやたら音量の小ささを指摘する声が多かった。
- 高い方は詳細スペックにスピーカーの仕様が載っているのに、安い方には載っていない
- 安い方には何気に連続使用・待受時間のアピールが無く、高い方はキチンとアピールされている
- 詳細スペックにも高い方は連続使用・待受時間の記載があるのに、安い方には記載が無い
- バッテリー容量が安い方は550mAhに対して高い方は880mAh
このようにレビューと説明、そして詳細スペックの記載を総合して高い方を選びました。ちなみに両方ともAmazon内のMAXWINストアですから記載内容の条件は平等です。
ワタシは車内で電話をするのは主に仕事関係になりますので、相手の声が聞こえにくいとか、相手からよく聞こえないと言われることとかが多いと結局使えないということになってしまいますので、念には念を入れてこれを選んだということです。
注意点3 : Bluetoothがけっこう遠くまで届いちゃう
これはこの機種に限ったことではないと思いますが、Bluetoothの仕様的に10メートルくらい電波が届いちゃうんですよね。多くの同タイプの商品や、イヤホンタイプの商品がそのくらいです。
で、なぜこれが困るのかというと、クルマから降りてもすぐにBluetoothが切断されないので、そこで電話がかかってきたり、電話をかけたりしてもハンズフリー状態になっていて通話できないということになってしまうからです。もちろん気付けばすぐにBluetoothを切ったりクルマに戻ったりして対処できることですが、ちょっと面倒ですね。
実際どのくらい電波が届くのかをテストしてみました。
間に障害物がないので得に長くなったと思われますが、実に20メートル離れるまでつながったままでした。ちなみにBluetoothは意外に障害物には強いらしいですが、当然壁などによって減衰しますのでこのテスト結果は「意外と届くんだな」という程度に思っておいてください。
そうなると、特に気をつけないといけないのは、例えばこんな人。
一戸建てに住んでいて、駐車場と自宅リビングなどの直線距離が短い
家に帰っても電話の音声がクルマの中で鳴り響くということになりますw
もちろん、この商品だと便利な位置にスイッチがあるので、降車時にOFFにすればそれでいいのですけど、ちょっとひと手間増えちゃう感は否めませんね。そのあたりの不便さを感じるようならイヤホン型も選択肢に入れてご検討ください。
まとめ
さて、この記事を書いているのは2023年9月初旬です。
以前の記事で取り上げましたが、そろそろ商品改良(年次改良)の内容が出てきそうです。ネット上でも情報が散見されるようになってきましたが、おおよそワタシの記事の内容と同じ流れのようですので、マツコネも新世代型に進化しそうですね。
ただ、新型マツコネでも、通話できるスマホは1台だけのようです(不確実です。すみません)ので、2台のスマホをハンズフリー通話で使いたいという人にはこの記事で書いた内容は通用するのかなと思っています。その一方、ワタシのように通話で使うのは片方だけでいいという人の場合、問題は通話とオーディオに割り振った設定が次回乗車時に上手く反映されないことにあったので、そこが改善されているならこの記事は不要となります。
この問題は、2台のスマホが両方iPhoneかAndroidの場合、ワタシのように片方がiPhoneでもう一方がAndroidの場合、さらにその場合通話で使いたいのがどちらなのかなど色々な条件がありますので、実際に使ってみてこの記事のような問題が起こってしまったら、対処を考えるというのが現実的かもしれませんね。(試乗段階でそこまで試すことが出来たらベストですけどねぇ)