MMORPG EVE Onlineの情報。初心者向け情報、プレイ日記やニュース、そして国家・人物・歴史・社会・文化・経済・物語などのバックストーリー翻訳。
MMORPG EVE Onlineの情報。初心者向け情報、プレイ日記やニュース、そして国家・人物・歴史・社会・文化・経済・物語などのバックストーリー翻訳。

EVE Online 初心者の憂鬱と希望

宇宙庶民ふりっぷは珍しく物思いにふけっていた。

悩むふりっぷ
物思ヒニ耽ル

なんとなく順調な日々がなんとなく過ぎてゆく。

確かにカルダリ、ガレンテ両海軍のミッションも徐々にではあるが重要なものを任せてもらえるようになった。未知の遺跡を踏破する喜びにも目覚めつつある。会社にも就職し、色々手ほどきを受けながら初の戦艦購入そして運用へ。フリーダムなこの会社は、土日(のみ)出勤という勤務態勢のふりっぷもクビにせず、なんとか片隅においてくれている。

そんな緩やかながらも順調な日々に特段の不安はないけれど、今ひとつモヤモヤしたものが残るのはなぜか?

ふりっぷはこの先の自分の姿を想像し、そして気づいた。

特に何も浮かんでこないことに。

この戦いの果てに、ワタシはどうなってゆくのか? いや、どうなりたいのか?

今までは「まずは慣れること」それ自体が目的でもあった。しかし、これからは違う。大義などという大それたものはなくても構わないが、せめて自分自身がこうありたいという目的、目標のようなものすらなくては、すべての戦い……いや、すべての行動は単なる作業と成り果てる。

これではいけない! そう、一念発起すべき時がきたのだ!

ふりっぷ一念発起の図
嗚呼、夜明ケノ時

ついに目覚めの時を迎えたふりっぷは、顔を上げ、そして考える。「ワタシはなにをしたい? どうなりたいんだ?」

兵士として最強を目指すのか?

いや、根本的にワタシは平和主義者だった。

では探検家?

あれは趣味でやるのがちょうどいい。

ならば資源を求めて採掘の日々へ?

いい運動にはなるが、肉体労働はワタシには向いていない。

なるほど、それならオフィスで腰を下ろしたまま商材を右から左へと動かすトレーダーか?

ううむ。アバウトな性格のワタシに務まるとは思えない。

……輸送業なんかもやりがいはありそうだが、とてもじゃないが今のワタシに人の荷物を預かる資格もノウハウもないのは一目瞭然。

こんな感じで小一時間、自分のダメさ加減を再確認しつつ悩みに悩んだふりっぷはついに決心した。

「オレは……造る!!」

そう、生産職人こそがワタシの生きる道!

なんだか消去法的な進路選択であることに一抹の不安が残るものの、ふりっぷはこの先一流の生産職人になることを(とりあえず)心に誓ったのであった。


とまあ、そんなわけで、生産職人を目指すことにしてみました。ちょっと小芝居風に書いてみましたが、結構真面目に考えたのです。

この世界には多くの初心者が流れ着きますが、ほんの数ヶ月のうちにその多くが流れ去ってゆくという、まあなんとも言えない厳しい現実があるようです。
ワタシは別に飽きてもいませんし、やめようとも思っていませんが、それでも確かにちょっとよくわからない感じにはなっておりました。それはなぜなのかを考えてみたのです。

初心者の入り口はチュートリアルで、そのあと運営の敷いたレールに乗るならば10連クエストからSisters of EVEのエピックアーククエストといったところでしょうか。その間に基本的な操作方法は覚えられるし、お金や艦船も駆け出しに必要なものは手に入るようになっています。またエピックアークの方は一応ストーリーにもなっていたりと、チュートリアルとしてはそれなりに必要な要素は詰まっているように思います。

ただ、その後のステップアップに関しては完全にプレイヤーに丸投げなんですよね。もちろんそれはオープンワールド系のゲームとしては普通のことですし、悪いことだとも思えません。ところがそこにもう一つのこのゲームの特徴である「スキル制」が加わってきます。
このスキル制、確かにスキルを覚えていくことで着実にできることの幅は広くなるし「わかっていれば」強くもなるのですが、いかんせん普通のMMORPGのようなレベル制と違い、レベルアップすることで何も考えなくても目に見えて強くなるということがありません。結局身につけたスキルを自分なりに有効活用して艦船を乗り換えたり、Fitを充実させたりしなければ実感としての成長にはつながらないのですね。

要するに、普通のゲームなら、初めのうちは用意されたルートに乗っかっておけば、自然にある程度強くなるし、そうこうしてるうちに、できることの選択肢もシステム側が徐々にアンロックしてプレイヤーの目の前に差し出してくれるという親切設計なものが多いからなじみやすい。ところがEVE Onlineでは考えずに戦闘していても一向に強くならないし、できることの選択肢もなんでもはじめから目の前に並べられていて、かえってナニに手を出せばいいのかわからない。だから、自分から動き出さないと延々と単調なプレイに終始してしまい、結果「なじめなかった」「なにをやったらいいかわからない」「なんとなく飽きた」ということになり引退してしまうようにワタシは思います。


例えばオープンワールド・できることが多い生活系なMMORPGの代表格、ArcheAge(アーキエイジ)でも、現在はスタートしてレベル30~50くらいまでは、延々メインストーリーを追ってのクエスト攻略でレベルを上げつつ、コンテンツが解放されていくというスタイルになっています。(ちょっとやってみたけど、その間ほとんど誰とも会わず)ワタシはそれが楽しいとは思いませんが、初心者をつなぎ止めるためにはやはり有効なのでしょうね。

別にディスってはいないよアーキエイジ

もちろんそれを打破する近道もあって、それは「コーポレーション」参加です。初心者歓迎のコープできちんと活動されているところなら、他のゲームではないくらい色々教えていただけるようですし(ワタシが入社した「NACHO Jump Drivers」はそうです)、初心者ながらに艦隊戦を経験するにはもっとも有効な手段だと思います。とにかくEVEの世界が一気に広がること請け合いです。【コープについてはこの記事を読んでくださいね】

ではコープにさえ入れば初心者はやめなくなるのか? というとそこまで甘くもないと思います。

この記事を書いてみようと思ったきっかけはまさにそこ。

ワタシはこのゲームの難解さが好きだし、ほっぽり出される感満載のオープンワールドが好きだし、コープにも入れていただいて、ぼっちにもならず、色々教えていただくこともできて、いい感じなのです。なのに、冒頭に書いたとおり、よく考えると自分がやりたいことはまだ見えていないということに気がついたのです。
こんな状態が続けば、ワタシ自身が脱落初心者になってしまってもおかしくない。

というのも、このブログで何回も書きましたが、ワタシにあまり対人指向がなく、強くなるということに対しても、適度に楽しめる程度に強くなれればそれでいい、という感じです。だから目的もなく、なんとなく戦っていてもきっといずれ飽きることでしょうし、なんとか今のうちに何か核になるような目的を見いだせないものかと考えたのです。もっともコープ主導のイベントなどにたくさん参加できればそこから楽しめるコンテンツも見つけられると思うのですが、ここで致命的な事実が判明。

最近のワタシは夜間にあまりインできない。

EVE自体は24時間稼働ですし(メンテタイムはある)、当たり前ですが、日本時間の夜以外もどこかの国のプレイヤーさんたちにとってのコアタイムだったりしますので、いつでも賑わっています。ところが日本人コープだとどうしても夜間がメインの活動時間となるため、あまりイベント類に参加できないのですね。

ただ、そういうイベントに参加できないのは確かに致命的ではあるのですが、ワタシは今までのゲーム遍歴を思い起こしても、元々戦闘コンテンツを極めてやろうというプレイスタイルではありません。(むしろそういうプレイスタイルだったら、夜にインできないのは本当に致命的だったかも)ならば自分の目指すところをソロ主体、マイペースでできるものにすればいいのではないかと考えました。

そこで、今までの体験を元に自分が打ち込めそうなものを考えた結果、生産職という答えにたどり着いた次第です。ということで、まずはできるところまで、がんばってみようと思いますよ!

ただし、また別記事で書こうと思いますが、誤解のないように。

じゃあこれで、生産ばっかりやるプレイスタイルになるというわけではありません。

EVE Onlineでは生産といっても、単にレア度の高いアイテムを作って売ればいいというものではありません。そう、一発の標準弾薬から超大型艦船やプレイヤー向けの建造物までほぼすべてがプレイヤーの生産に委ねられている世界で、すでに生産市場も大規模なマーケットが形成されており、単に作って売ったからといって儲かるものではなさそうです。

儲けを出すためには、簡単に並べても次の要素が必要です。

  • そもそも何を造るべきか
    • 自分のスキルや資産、そしてマーケット状況とも相談して造るものを選ぶ必要があります
    • 膨大な数の生産品、そもそもなにに需要があるのかを知らないといけない
  • いかにコストを抑えるか
    • 原材料の仕入れ値を下げる(材料の調達手段・生産の効率化)
    • 補助的手段として採掘も必要?
    • 時間的コストも効率化(ブループリントの研究・その他製造時間の短縮)
  • いかに高く売るか
    • マーケットの状況を見る目を養う
    • 売る場所もアイテムによって工夫する必要がある?
  • 輸送をどうするか
    • 生産拠点や販売場所によっては、材料や製品の輸送のノウハウも必要
  • ブループリント購入や事業拡大のための投資として、やっぱり戦闘でのお金儲けも欠かせない
  • そもそも需要の高いアイテムなどを知るためにも、やっぱり自分で使って(戦って)身をもって学ぶことも大切

いかがでしょうか?

結局のところ、この世界での活動は輪のようにつながっているので、生産職をするからといっても(少なくとも軌道に乗るまでは)戦闘を含めた全般的な知識や経験が必要になりそうです。でもこれはワタシにとっては今までとは大きく異なります。なぜなら。

すべての行動に目的や理由が生まれるから。

戦闘もただなんとなく戦うのではなく、生産に投資するために、何を造るべきか知るために、生産の材料を手に入れるために戦うことになるのです。(上手くいけば、そこから夢中になれる戦闘コンテンツが見つかるかも!)

採掘も生産のための金策であったり、材料費を抑えるために取り組むことになるのです。

退屈な移動(輸送)ですら、資材調達 → 生産 → 販売という輪を作るための欠かせない要素として行うことになるのです。

つまり、生産はいわば「大目標」であり、そのための手段として戦争やその他のコンテンツも楽しんでやろうということです。目的のある戦闘なら頑張れる!
もちろんこれは、初心者の戯言です。「初心者が生産に手を出しても不幸になる」といった声があることも承知しています。でも、失敗したらしたでイイジャナイ。方向転換してもいいし、さらに工夫を重ねてもいい。

とにかく初心者が、特にワタシのように戦うこと自体を目的だと考えられない人が、どうせ避けられない戦闘を含めたコンテンツを惰性じゃなくて楽しもうと思ったら、こういう動機付けもいいと思うんだ。

いまいち何をやったらいいのかわからない、という初心者カプセラの参考になればよいのですが。

一人でも多くのカプセラがこの世界で生き残ることを祈って。

本日はこれまで!

Leave a comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

*

2 thoughts on “EVE Online 初心者の憂鬱と希望”

  • アバター画像
    • アバター画像