CX-3と往く巡礼の旅 その18 - 西国二十三番 勝尾寺

どうもこんにちは。

大阪は北摂の地、箕面(みのお)の山の中にあるのが、今回の訪問先である勝尾寺です。今ワタシが住んでいるのも箕面ではありませんが北摂です。しかも勝尾寺は、ワタシが頻繁に京都(亀岡)~大阪間の往き来に使うR423から箕面に抜けるルートのすぐ近くにあります。要するにいつでも行ける場所なのですが、なんとなく後回しになっていた感じ。

西国三十三所、洛陽三十三所の巡礼記事リストはコチラからどうぞ。

今は3月下旬の連休ですが、また桜の時期になると混雑しそうなので今のうちに行ってきました。

勝尾寺ってこんなお寺さん

その他の参加霊場

  • 法然上人二十五霊場 第五番札所(二階堂)
  • 摂津国八十八所巡礼 第五十四番札所
  • 摂津国三十三所霊場 第二十二番札所
  • 神仏霊場巡拝の道 大阪二十三番

当寺に伝わる『勝尾寺縁起』によれば、神亀4年(727年)に藤原致房の子である善仲と善算の兄弟がこの地に入って仏道修行に励み、草庵を設けた。それが当寺のそもそもの始まりであるという。

それから約40年後の天平神護元年(765年)、光仁天皇の皇子(桓武天皇の異母兄)である開成が2人に師事して仏門に入ると、宝亀6年(775年)には開成は念願であった大般若経600巻の書写を終えて新設の堂に奉納すると、この堂を弥勒寺と名付けた。これが当寺の直接の創建であるという。

数年後の宝亀11年(780年)には妙観によって本尊の十一面千手観世音菩薩立像が作製されたと伝えられている。

なお、開成の僧としての事績については正史に記載がなく不明な点も多いが、北摂地域の山間部には当寺以外にも高槻市の神峯山寺など、開成の開基または中興とされる寺院が点在している。

当寺は平安時代以降、山岳信仰の拠点として栄え天皇など貴人の参詣も多かった。

元慶4年(880年)に住職の行巡によって清和天皇の病気平癒の祈祷が行われると、当寺は天皇より「勝王寺」の寺号を賜った。しかし、「王に勝つ」という意味の寺号は畏れ多いとして勝尾寺に差し控えたという。『日本三代実録』は元慶4年(880年)の清和天皇死去についての記事で天皇が「勝尾山」に参詣したことを述べており、これが勝尾寺の文献上の初見である。

Wikipedia contributors. (2026, January 30). 勝尾寺. In Wikipedia. Retrieved 07:38, March 21, 2026 

上の略歴からすると確かに歴史は古いのですが、戦乱に巻き込まれたりすることが多い京都の社寺に比べると地味な感じです。もちろんお寺ですから地味で良いのですけど。大阪とは言え京の都や大坂の中心からは適度に離れていたり、古来より勝ち運の寺として信仰を集め、その時々の権力者の庇護を受けてきたことがこの地味な歴史の理由なのかもしれません。

そんな歴史の地味さをものともせず、現在では「勝ち運」「勝ちだるま」のお寺として有名で、なおかつ大阪にありつつ程よく山の中に位置し、桜や紅葉の名所でもあることから観光名所としてなかなかの人気です。(あとでも触れますが特に外国人に大人気)

ちなみに読み方は一応「かつおうじ」が正解です。郵便番号562-8508が「宗教法人 勝尾寺(シユウキヨウホウジン カツオウジ)」として登録されています。ワタシは大学から京都で長く暮らしましたが、もともと今住んでいる北摂(千里)で生まれ育っています。で、子どもの頃から地元でも「かつおうじ」と言われていたことを覚えています。

正式名称

応頂山 勝尾寺

宗派

高野山真言宗

御本尊

十一面千手観世音菩薩

御詠歌

重くとも 罪には法の 勝尾寺 ほとけを頼む 身こそやすけれ

札所本尊真言(観音様の種類による代表的なもの)

おん ばざら たらま きりく そわか

詳しくはコチラ

ロケーション&CX-3的オススメ度

住所 : 大阪府箕面市粟生間谷2914-1
(下の地図の23番です。拡大してご覧ください。左上のでインデックスが表示されます)

CX-3で訪問オススメ指数 : 80%(紅葉シーズン週末は要覚悟)

お寺自体はそれなりに山の中なので公共交通機関だとバスかタクシーというのが一般的です。バスは北大阪急行(御堂筋線直通)終点の箕面萱野駅から勝尾寺直通の阪急バスが出ていたり、その他観光バスや混雑する時期の臨時便など色々あるのですが、もっとも基本的な阪急バスでも大人片道800円取られますし、混雑する季節だとすぐに乗れるか怪しいもんです。

その点、クルマなら楽でイイよね! ……と単純にいけば良いのですが。

まず忘れてはいけないのが……

なんだか厳しいなとも思えますが、このあたりはずっと片側一車線の山道で、マイカーが駐車場待ちで詰まってしまうと、観光車両はもちろんですが、地元の人や緊急車両の往来にも重大な影響が出てしまうらしいです。ヒドい時には入庫4時間待ちとかあったみたい。これは仕方ないですね。

ただ、どちらにしても週末や紅葉シーズンだとバスも増便される上、観光バスなども多くなりますから、付近まで来るとある程度の渋滞があるのは覚悟した方が良いです。また紅葉シーズンは近くの箕面の滝にも観光客が殺到するので結局混雑しますし、それに合わせて箕面ドライブウェイも通行規制をしたりしますので……ワタシなら紅葉シーズンの週末とか、絶対近寄りたくありませんwww

ちなみに今回は桜の季節前の三連休土曜日でしたが、駐車場は前日でも普通に予約できましたし、入庫もスムーズ。特に問題ありませんでしたよ。

しかし、正月や紅葉のシーズン以外の平日なら、ほぼ快適に往き来することが出来ると思います。駐車場代は週末と同じ2時間1,000円とられますが、これはもう仕方ない。どの方向から向かってもそれなりにコーナーが多い山道ですがセンターラインもあり特に難所というほどのことはありません。箕面市街地から箕面の滝を通るルートは運転に慣れていない人だと多少怖いかもしれません。

そんなわけで、「とにかく行く」という前提ならマイカーで行くのはオススメですが、紅葉シーズンの週末とかは何で行っても「運が悪ければ渋滞」という覚悟をして向かってください。この点、シーズンで混雑するのは京都の清水寺とか嵐山も同じですが、あちらと違って渋滞があるから電車で、という訳にいかず、結局クルマやバスなので避けようがないのですね。残念。

まあ、阪急箕面駅や大阪モノレール彩都西駅から歩けないこともありませんけど、片道7㎞くらいはありますし片側二車線歩道無しみたいな区間が多いので……まあお好きにどうぞ。

訪問記

上で書いたとおり、訪問したのは3月21日。3連休の土曜日です。

駐車場の事前予約もしていて、現地までもスムーズで入庫もすんなりと。

で、お寺に入る手前の路上を観察すると、ほぼ外国人の方々です。

いや……「ほぼ」は言い過ぎました。8割くらいですかね。

別に確認しなくてもイイですけどほぼ外人さんです

まあ数で言うと京都とかの方が圧倒的に多いと思いますけど、外人率で言うと京都に勝ってます。さすが勝ち運の寺。

入る前からダルマだるま達磨です。

山門からして古寺の風情で勝負するタイプではないと感じました。

山門。ヨメが写っているので拡大しません

そして山門を抜けると、広々とした池と庭園が眼前に広がります。

上の写真にも写っていますが、小さい達磨があちらこちらに……ではなく至る所に鎮座しています。これは「六十四卦ダルマみくじ」という占いのために購入するものだそうです。おみくじとは言ってもいわゆる「吉」「凶」ではなく、中国の「易」を元にしたものということで、詳しいことは↓をご覧ください。

で、占ったあとはそのダルマを持って帰ってもいいし、危険なところでなければ境内のどこにおいても構わないとのこと。

それにしても膨大な数のダルマが広い敷地内のどこに行ってもあふれています。

写真では「あふれている」イメージが掴めないと思いますが、ホントにあふれています。

お堂を見てみても……

一見すると普通のお堂

え? 普通のお堂じゃないの?……いえいえ、近づいてみてみると。

とまあ、こんな感じです。

御守りなんかの売り場もひと味違います。

ダルマ屋本舗(嘘)

ダルマ屋さんです。

さて、ここまで庭園とダルマしか載せていませんが、実際はお堂もたくさんあります。

うん、あるんだけどね。

脇役ですね。……う~ん。それとも背景かな?

広さの割にお堂自体はこぢんまりしたものが多いということもありますが、境内全体の雰囲気が完全にダルマ一色なんですね。デッカいダルマアトラクションを巡るルート上の背景としてお堂があるという感じ。ワタシは比較的ちゃんと拝もうと思って来ている方だと思いますが、それでもお堂ごとに丁寧に拝む気分にはなれませんでしたもの。

御朱印

御朱印をいただきました。納経所にはあんまりダルマはいなくてホッとしました。もちろん一枚一枚丁寧に書いてくださいます。本堂をお参りした時よりも心から手を合わせたくなりました。

ワタシが言った時は10人くらい並んでいらっしゃいましたが、全員外人さんでした。みなさん楽しげですが、騒ぐこともなく、御朱印をいただく時も礼儀正しくされていました。

西国三十三所 第二十三番札所 勝尾寺 御朱印

ありがとうございます。

さいごに

巡礼としてお参りに来た身としてはなかなか複雑な気分になれるお寺でした。別に普通に楽しかったですけどなんか違う、みたいな。

一通り参拝し終わってもやっぱりお寺に来たという気分ではありません。結局のところ、お寺と言うよりいわゆるひとつのアトラクションのような雰囲気です。境内(というより庭園)はいかにもお金をかけてそうだし、目立つお堂はちゃんと塗り直されて色褪せてないし。古寺の閑かで厳かな雰囲気の中でゆったりとお参りを……という日本人的感覚だとがっかりされる方も多いのではないかと個人的には思います。でも、こういう雰囲気の社寺って結構あります。

例えば京都で言うと、規模は小さいですが安倍晴明ゆかりの晴明神社とか、芸事の神様として有名でそうそうたる有名人の玉垣が並びまくる車折神社(くるまざきじんじゃ)なんかも雰囲気は似ています。儲かっているからどんどんお金をかけて新たな見どころを作っている感じ。で、そうするとお寺全体から古さが持つ雰囲気というものもなくなっていってしまうのもやむなし。

でもこう書くと否定的に見ていると思われるかもしれませんが、別にそうでもありません。ワタシ個人の好みで言うと確かに好みではありません。でも、世代を超えてこういう宗教施設が残ってゆくためには伝統をかたくなに守る古寺も必要ですが、ある種ミーハー的趣味に訴えかけて流行になれるような寺社も必要であるように思いますので。外人さんたちが楽しそうにしているのを見ていても、別に悪いことばかりじゃないかな、と思いました。(これこそが「ニッポンのお寺」だと思われると困りますけど)

お経もスピーカーから四六時中流れていたりして「ちょっといい加減にしてくれ」とワタシなんかが思っている一方で、たぶん外人さんたちの耳には異国のお寺らしい演出として響いていることでしょう。

まあ、そのアピールの方向が完全に外国人向けになっているので、ブームが過ぎたあと大丈夫かいな? というのが気になるところです。園内の土産物の物価もインバウンド価格で、日本人的にはマジメに買い物する気になれません。でもたぶん、外人さんが少なくなったら速やかに方向転換して日本人相手に儲ける一手を講じられることでしょう。なんと言っても商売の都、大阪のお寺ですからね。

それではまた。

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