どうもこんにちは。
人馬一体な「楽しい」走りをアナタにたたき込んでくれるスパルタ教師、i-DM。そのスパルタ教育について行くことができれば、あなたのCX-3ライフはよりステキになるはずです。
前回は、i-DMの基本的な仕組みをおさらいいたしました。
今回は実際のi-DMの活用法です。マニアックな分析や攻略ではありません。細かいコツはご自身でi-DMと向き合いながら感じ取るものです。あくまでも正しい方向に取り組めるようにするための、そして楽しく使うための指針みたいなものです。マニュアル的というより、読み物としてご覧くださいませ。
楽しいi-DMライフのために
「パーフェクトにこだわらない」ことです。コレ大事。
当たり前のことですが、i-DMはあなたのアクセル、ブレーキそしてハンドリングなどからデータを取っているだけで、実際の路面状況や交通状況をみているワケではありません。ですから安全のために急ハンドルや急ブレーキが必要になることはありますし、そんな時はi-DMはガン無視しましょう。
また、路外から素早く道路に入りたいときや、住宅街などで頻繁にブレーキとアクセルを操作するときなどは、i-DMは結構シビア……というか、理不尽な白判定をしてくれたりします。その他でも明らかな理不尽判定は結構あります。そんな時も「たかが機械だ」と思って気にしないことです。たかだか過去10回のスコアしか反映しないのですからいくらでもやり直しききますから。
先を見る(読む)ことが上達への近道
いくら操作が上達したところで、不意なブレーキなどは白ランプです。「前のクルマについて発進したと思ったらすぐにブレーキをかけられたのでこちらもブレーキ」とか「信号の手前でちょうど信号が赤に変わった」など、予想外のブレーキが必要になることがありますね。
やむを得ないことはありますが、普段から前のクルマだけではなく、ゆったりした車間距離を保ちその先や左右にまで広く目を配っていればかなりの確率でそういう操作を避けることができます。そういうことも含めての運転上達だと意識しましょう。
「揺れ」を気にしすぎて萎縮しない
i-DMになれてくれば自然にわかってくることですが、白ランプを気にしすぎてゆっくりそろそろな運転をしていても青ランプは点灯しにくいです。むしろ快走できる交通状況なら、メリハリのあるアクセル・ブレーキを心がける方が青ランプが点灯しやすくなります。
これが単なるエコ運転指南とは違うi-DMの醍醐味、まさに「楽しい運転」を教えてくれるシステムだと実感できることでしょう。
短距離運転の低得点は気にしない
i-DMの各回評価は、単純にいうと、すべての対象操作の得点をすべて足して、操作回数で割るという感じです。(正確にはそこまで単純ではありませんが)
ですから、短時間の運転だと分母が小さいためひとつの青ランプ・白ランプの点灯によるスコアの変動が大きくなってしまうのです。しかも出入庫時なんかは白ランプ様が手ぐすね引いてお待ちかねだったりするところですし、なおさら短時間の運転だとそのあたりが大きく影響して得点が低くなりがちです。
まあ理不尽っちゃ理不尽なのですが、これはもう仕方ありません。気にせんことです。
ズルをしないw
i-DMは過去10回の平均スコアで昇格判定するものです。そして各回というのは基本的にエンジンをかけてから切るまでです。ですから(運転開始から一定の時間は必要ですが)高得点になったところでいったんエンジンを切ってやれば、素早く平均スコアを上げてゆくことができます。
でも、そんなことをしても意味がありません、というか逆効果です。i-DMはステージごとに判定基準が厳しくなってゆきますから、身体がまだそのステージで要求されるレベルの運転を覚えていない段階で上のステージに行っても、苦痛なだけです。きっと上達がかえって遅れてしまうように思います。
誰も見てませんし、のんびり行きましょ!
STAGE別 i-DM攻略の指針
i-DM入門編(STAGE1)
どんなベテランドライバーでも、i-DM先生の前ではみんな平等にSTAGE1からのスタートです。
STAGE2に上がるためにはこのステージで以下の条件を達成する必要があります。
- 過去10回の平均スコアが4.8以上
- これを5回以上維持する
5点満点での4.8点ってかなりの高得点ですけれど、ご安心ください。i-DMはステージがアップするごとに採点基準が厳しくなっていきますので、STAGE1だと基準がかなり甘いのです。またSTAGE1のみ、毎回のスコアが5点からスタートします。(STAGE2以上だと4.5スタート)ということは、青ランプの加点がなくても、白ランプの減点がなければ5点満点で終えることができるということ。
ですから大まかにどのような運転をすると青・緑・白ランプが点灯するのかを確認しながら取り組んでいれば、そのクセをある程度掴んだ頃にはイヤでもSTAGE2への昇格が待っているでしょう。
もう少し具体的には……。
まずは今までの運転スタイルで普通に運転してみましょう。
白ランプが頻繁に点灯するなら、これは要修正。マツコネでアクセル・ブレーキ・ハンドルどの操作で白判定されることが多いのかを確認しつつ、白が点灯しないようにソフトな運転に修正しましょう。
こうして白判定の頻度が相当低くなれば、毎回の得点は充分高くなってくることでしょう。でも、やむを得ないときや理不尽判定によって多少は白判定されてしまうこともありますから、やはりある程度も青ランプも狙いたいですよね。なんといっても目指すは平均4.8ですから!
青ランプ点灯の感覚を掴むためには、ふんわり運転ではなくメリハリのある加速・減速を心がけることが近道です。アクセルもブレーキも大きめの動作の中で試行錯誤する方が、どのような動作が青評価されているのかわかりやすいと思います。
青ランプのクセを一番掴みにくいのが恐らくハンドリングだと思います。緩やかなカーブではムリに青を目指さず、交差点やそれなりの角度のあるカーブでクセを掴みましょう。STAGE1レベルではまず、曲がる角度分をじわじわ切り足してゆくのではなく、ある程度クイックに必要な角度まで切って、その角度をできるだけ一定に維持するというのがコツかなと思います。
そしてある程度青が点灯させる感覚が掴める頃には、そろそろSTAGE2への昇格が見えてきているはずです。
i-DM修行編(STAGE2)
STAGE2はSTAGE1より明らかに判定基準が厳しくなっていることを実感できます。このステージでは、青ランプを点灯させることができる運転操作を身体に覚え込ませていきましょう。
- しっかり意識さえすれば、コンスタントに青ランプを点灯させることができる
- より緩やかな加減速で青ランプを点灯させることができる
ワタシの場合、上のふたつがSTAGE2でしっかりできるようになった点だと感じました。ただ、旋回時の判定は結構ムラがあり、STAGE2の段階では「上手くいったときはだいたい体感でわかる」程度になったにとどまり、確信を持って青ランプを取りに行くというところまではいけませんでした。
ステージ全体での注意点は、あまりガチガチに高得点を狙って早すぎる昇格を目指さないことです。このステージは青ランプ運転を「身体に覚え込ませる」ステップだとワタシは思っています。ですから「理屈はある程度わかったけど身体がまだ覚えてない」段階でムリにSTAGE3へ昇格しても、より基準が厳しくなるSTAGE3が苦痛になるだけです。
ワタシの場合、確か昇格までひと月半くらいかかったと思います。まあ、ヘタなだけかもしれませんが。
でも、ムリせず自然にSTAGE3への昇格の時を待ったおかげで、昇格する頃には大して意識しなくても満点近い得点が出るようになっていました。ですからさらに難易度が上がったSTAGE3にも無理なく挑戦できたと思います。
また、前の記事で書いた「i-DMの判定基準は?」にある通り、青ランプの基準はふたつありますが(ランプには直接反映されない「繰り返し操作」という基準もありますが)、自分の操作がその二種類のどちらを点灯させたのかが体感できてくると、STAGE3がはかどります。まあ、これはSTAGE3になってから意識するようになる人も多いんじゃないかな?
i-DM熟練編(STAGE3)
さあ、裏モードを除けば最高位となるSTAGE3です。
ここの取り組み方は人それぞれだと思いますが、ワタシの場合は「i-DMを意識せずに高得点を取れるようになる」ことを第一目標にしました。
STAGE2までは、加速、減速そして旋回の度にランプを確認していたものですw ということは、かなり強くi-DM先生の採点を気にしていたということです。でもこれからは意識をせずとも自然に青ランプが点灯していたという状態に持っていきたいなと考えたのです。
STAGE2にじっくり取り組んだおかげで、ワタシの場合はSTAGE3への移行もスムーズで、平均スコアは当初は4点台の前半でしたが、早々に4.5あたりで安定するようになりました。でも、ここからクリア(平均4.8×5回連続)までが長かったです。一年かかりました……w
ただ、言い訳がましいですけど、スコアを気にしてクリア優先でやっていれば相当早くクリアできたと思います。でも、i-DMが運転上達のためのツールであるなら、最終的にはそれを意識しない普段着の運転で高得点を取れるようにならないと意味がないかなと思ったのです。
要するに、極力i-DMのことを意識せずに運転を続けて10回平均が4.8を越えるのにとても時間がかかったということです。時間がかかった代わりに、ほとんど無意識なアクセルやブレーキングでも青ランプ点灯です。コーナリングも下で書いていますが、単発のカーブや交差点ならそんな感じですけど、正直に言うとコーナリングの時はなんだかんだ言って内心i-DMスコアを意識してしまっているような気がしますw
ワタシはこのSTAGE3をしっかり極めることでi-DMが求める人馬一体な運転を一応体得できると思っていますので、こんな感じでじ~~~っくりとSTAGE3に取り組んだのですが、人によっては(裏モードでSTAGE5まであることですしw)STAGE3などただの通過点! と言わんばかりにさらにi-DMを使ってとことん技術を高めることにこだわる方もいらっしゃるところだと思います。その気持ちはわからないでもないし、それを全く否定もしません。スゲぇなぁと思うだけです。
ただ、繰り返しますが、ワタシはSTAGE3で高得点を取れるくらいの運転技術で充分人馬一体の楽しい運転だと感じますし、それ以上繊細な運転を意識するのは正直なところ、かえって楽しさが下がっていきそうだとも思ったので、あとはそのレベルの運転をナチュラルにできるようになるという方向を目指したわけです。
そして第二目標は「2種の青ランプをそれぞれ意識して狙えるようになる」にしました。
STAGE2の項でも書きましたが、アクセル、ブレーキ、ハンドル共に青ランプには二種類の判定基準があります。
「滑らかさ」と「安定性」ですね。
よくi-DM攻略で言われるコツとして、アクセル・ブレーキの踏み込み度合い、ハンドルの切り具合を一定にすることというのがあります。これは正しいのですが、あくまでも「安定性」の青ランプを得るためのコツです。
それに対して「滑らかさ」の判定は、加減速の始めと終わり、すなわちペダルやハンドルの操作し始めと終わりで判定されます。
このふたつをそれぞれ意識して狙っていけるようになれば高得点がデフォルトになってくるでしょう。例えばメリハリ運転ができない混んでいる道路でゆっくりした加速や減速しかできない状況でも、「滑らかさ」の青ランプ判定は狙いにいけます。このレベルになってくると、そんなにメリハリを付けないのんびりとした走りでも青ランプを獲得できるんだということが体感できてくると思います。
もうひとつ第三目標として意識したのが「ワインディングでのコンスタントな青ランプ」です。
STAGE3にランクアップした頃には、単発のカーブならそれなりの確率で青ランプ判定を受けることはできるようになりましたが、アップダウンがありカーブが連続する山道だと散々なスコアで終わることも多かったです。情けないことに4点を切ることもありました。特に左右に連続するようなカーブ(S字)はほぼもれなく白ランプでしたね……。
もちろん山道は見通しが悪いコーナーも多く、対向車対策でどうしてもハンドルを切るのが遅れがちになったりもしますが、安全第一ですしムリにパーフェクトを狙うべきではないでしょう。でも青ランプの頻度も増やすことで白ランプのマイナス評価を打ち消すことができます。ひとつの峠を越えれば数十回から百回くらいはハンドルを切るでしょう。ということはそれだけ判定の機会も多いということですので、「白判定を恐れない。白より青を多く取れればOK」という心構えで臨むようにいたしました。
そしてもうひとつ、技術的に意識したのが「コーナリングはアクセル・ブレーキ・ハンドリングすべてが融合したものだ」ということです。
言われてみると当たり前なのですが、STAGE3に上がる前はコーナリングの際のブレーキングやそのあとのアクセル操作への意識が結構おざなりだったと思います。いかに上手くハンドルを切るかということに集中しすぎていたのです。でも、コーナリングというのは進入時のブレーキングからハンドリング、そしてアクセルまでが有機的につながっているのですね。街中の道路だとそこまで意識させられることは少ないですが、山道(峠道)ではカーブが主役です。しかも平坦ではなく坂道になっているのが当たり前ですから、なおさらブレーキ・ハンドル・アクセルの一連の操作のつながり方がコーナーごとに異なってきます。
ワタシの場合、この意識を持ってからは、ある程度減速具合に合わせてハンドリングの鋭さを調整できるようになってきてスコアが安定するようになってきました。その結果、STAGE3をクリアした現在では、峠道でも4.5くらいはコンスタントに取れるようになりました。
ただし、特に見通しの悪いワインディングが多い峠の場合、そもそもコースを知らないと高得点は難しいと思います。初見の峠はあまり得点にこだわらずに走る方が楽しいと思います。
まとめ
ワタシは日々、CX-3の運転を楽しんでおりますが、これだけ楽しいのはもちろんCX-3の出来の良さはあるにせよ、もしかするとi-DMで楽しく運転するコツを学んだからなのかもしれないと、結構本気で思ったりします。
ちなみに、公式にはSTAGE1は男性のアタマが揺れない運転、STAGE2が同じく女性のアタマ、STAGE3が子どものアタマを揺らさない運転というのがそれぞれ目安になっているそうです。運転している自分は操作に合わせて無意識に力が入っているでしょうから、女性や子どもが助手席で快適に眠っていられるような運転が求められるわけですが、それでもかつメリハリのある楽しい運転じゃないと青ランプをくれないというのがi-DMの素晴らしさですね。
余談ですが、最近仕事などで他の人が運転している横に座ると運転の荒さを感じることがとても多くなりました。もちろん特にヘタではないベテランドライバーばっかりです。以前はそんな風に感じなかった同じ人が運転するクルマに乗っても「安定感」がイマイチで「滑らかさ」には明らかに欠ける。そんな風に感じてしまうのです。
これって……もしかしてワタシ……スッゴく運転上手くなったんじゃ……?
それが真実か妄想かはさておいても、少なくとも感覚、感性は鋭くなっているのでしょうね。いやぁ、これは想像以上に大きな出逢いだったのかもしれませんねぇ。
さいごに……裏モードのSTAGE4と5は赤ちゃんのアタマを揺らさない運転らしいです。公式でも「極端に難易度が上がっているから、参考程度にしとけよ?」と書かれています。まあゲーム気分で高難易度を楽しむのはアリかもしれませんが、現実世界で色んな人や車が行き交うなかでの運転ですから……メーカーさんが薦めていないのならやめておいた方が良いんじゃね? と、個人的には思ってます。
なんだかとめどないまとめになってしまいました。
とりあえずSTAGE3はクリアしたワタシですが、ワインディングなどはまだ極められていないと思いますし、止まるときのブレーキのリリースももっと洗練させられるように感じています。ですからこれからもほどほどに高得点をキープしつつ、ゆっくりとさらなる上達を目指そうと思います。
それではまた。