Aura(オーラ)とは、カプセラ船で使用されるオンボードコンピュータAIで最も一般的なパーソナル・スキンの名称である。彼女は、新しいカプセラを完全に自立したポッド・パイロットに導くべく最初の数時間のガイド役を務めたり、警告を発したり、ドッキング要請を処理したりなどの、多くの役割を果たしている。Auraは、ガレンテのエンターテイナーであり詩人でもあるExcena Foerの声が使用されている。彼女はドライで、いささかブラックユーモア好きな性格で知られており、カプセラたちに愛着を持たれている。
歴史
カプセルとクローンの技術が結びついたYC105年、初期の起業家たちは、クローン技術を通じて実質的な不老不死を手にしようと願う熱心な志願者たちが殺到するだろうことをわかっていた。アカデミーを出たてのこれらのパイロットたちには彼らの初期のキャリアを通じてガイド役を務める者が必要だった。日常的な船の操縦を補助するAIは一般的であったが、それらはバックグラウンドで実行される傾向にあり、ポッドパイロット以外にとってもわかりやすいインターフェイスを持たなかった。
ポッドパイロット向けに特別に設計された初期のAIの実験は、大失敗に終わった。彼らは、パイロットが船とインターフェース接続するのと同じように、パイロットと直接接続しようとした。これはしばしば混乱、頭痛、さらにはパラノイアの発作さえも引き起こした。解決策は、技術的に一歩後退させ、脳波を操作しようとする代わりに、声でパイロットに話しかける直接的なインターフェイスに置き換えることであった。
この声のシステムに対するカプセラたちの反応はより良好だった。残された唯一の問題は、どのような声にすべきかということだった。力強いBrutor人男性の声が、カプセラを整列させるのに役立つと考える人もいれば、従属的なAchura人女性の声がパイロットの誇大妄想を適当にもてはやすのに適していると考える人もいた。調査のために集められた人々は両方とも嫌がった。Brutorは「不快」で「とげとげしく」とらえられた一方、Achuraは「気弱」で「神経質」な声だととらえられたのである。
他にも多くの案が出ていたが、何名かの幹部がExcena Foerを推薦した。Excenaは、数年前に命を狙われた際に声を失っていたが、危険のあるボイスボックスを埋め込み、記録的な早さでそれをマスターしていた。そのボイスボックスのおかげで、いささか金属的な歪みが個性的な、際立った声となった。オーディションのために連れてこられた彼女は、部分的には辛口で、やや謙遜的な、それでいて穏やかにユーモアにあふれた朗読で、瞬く間に期待を上回って見せた。
Excenaは雇われることとなり、すぐにAIのナレーションを録音し始めた。カプセラたちの反応は好意的で、その後も追加の音声やパーソナル・スキンが開発されてきたが、オーラの人気は依然として桁外れのものであり、今日活動しているカプセラ船のほぼすべてにおいて見ることができる。時折、ExcenaはAIのアップデートの際に新しい台詞を録音する必要があり、彼女が安定した収入と力強いファンを得る源になっている。
テクノロジー
Auraは弱いAIであり、自分でタスクを実行することはできるが、新しいパラメータに合わせて学習したり適応したりするためにはソフトウェアのアップグレードが必要である。彼女の主な仕事は、新人のポッドパイロットをライセンスを受けたカプセラとして最初の数時間から数日間ガイドすることであり、そのための知識と提案に関する広範なデータベースを持っている。しかし、彼女はまた、カプセラのアーマーやシールドをモニターし、一定の値を下回った時に警告したり、宇宙ステーションとのドッキングの許可を手配したり、ワープの初期設定や、ドライブがアクティブになったときにパイロットに知らせることなど、いくつかの他の仕事も担当している。
彼女は視覚的にも聴覚的にもカプセラのような外観を持っている。彼女の声は、ポッドのヘルメットのスピーカーを通じて耳に入ってくるため、ほとんどのカプセラが認知している。彼女はカプセラの目の前にホログラムとして現れることもできるが、ポッド操縦の性質上、これはあまり注目されない。彼女の声と同様に、外見においてもExcena Foerのそれを共有している。30代前半の魅力的なガレンテ人女性の外見である。AIとして彼女を認知しやすくするために、Auraは絶えず変化するExcenaのヘアスタイルやボイスボックスとは対照的に、頭髪をもたず、その頭はサイバネティックインプラントで覆われている。ホログラムは通常半透明の青色であるが、プロジェクタによっては他の色に見えることもある。
参考文献
この文章は下記原典を翻訳したものです。原典の著作権はCCPに帰属します。
EVE Universe – Lore – Aura
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