MMORPG EVE Onlineの情報。初心者向け情報、プレイ日記やニュース、そして国家・人物・歴史・社会・文化・経済・物語などのバックストーリー翻訳。
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AI – 人工知能

AIとは、Artificial Intelligence(人工知能)の略で、機械の知能とそれを作り出すことを目的としたコンピュータサイエンスの一分野を指す。AIは、プログラムされた情報をもとに知的な判断を下すことはできるが、自ら成長することができない「弱いAI」と、自ら学習し改善することができる「強いAI」の2種類に分けることができる。ニューエデンでは、弱いAIはかなり普及しているが、強いAIは主にローグドローンに見られ、高レベルに制限されている。

歴史

人工知能の研究は、機械そのものと同じくらい古くから行われている。あらゆる文明の記録には、思考する機械を作ろうと努力するティンカー(訳注: 機械職人、細工師)、錬金術師、哲学者たちの物語が含まれている。しかし、本格的な人工知能の研究が始まったのは、コンピュータが登場してからのことである。

初期のブレイクスルーは、複雑なゲームを賢くプレイできるコンピューターを中心としたものだった。最初はアマチュアに挑戦する程度だったが、計算やプログラミングの技術が向上すると、すぐにトッププレイヤーを打ち負かすようになった。続いて、人間の会話を再現するシステムも開発された。文脈、口語体、文字通りではない言葉などの概念をコンピューターに教えることは困難なことであり、より大きな課題であることがわかった。

しかし、最終的にはこれらの問題は解決され、人間を完全に複製したように思えるようなプログラムが作られた。もちろん、これらはまだ弱いAIだった。プログラムによる限界があり、人の手によるアップデートを介してのみ新たな考え方を学ぶことができた。それにもかかわらず、この弱いAIは様々な分野で信じられないほど役に立った。

しかし、強いAIへの探求は続けられた。この研究の重要なターニングポイントはYC93年、ガレンテとアマーの共同科学チームがOrphyxドローンを開発したときに到来した。戦艦並みの大きさで、ワープドライブを搭載したこのドローンは、主に軍事目的で、独立して知的な行動をするべく開発された。しかし、AIは故障し、ローグ(ならず者)となった。試作品とそれに関連するいくつかの小型ドローンは、係留地から逃亡し、数人の科学者を殺害して宇宙に逃げた。長年にわたって、これらのドローンは宇宙船を拿捕し、これを用いて他の星系へジャンプインし、そしてクラスター中に広がっていった。

CONCORDは、ローグドローンがもたらす脅威を受けて、強いAIの研究を直ちに取り締まった。それにもかかわらず、いくつかの後続の違法プログラムがより強いAIを開発した。MagnusやCreoptolemusなどを含むこれらのすべては、その後ローグとなり、拡大し続けるローグドローンの群れに加わった。これは、強いAIの研究を制限するというCONCORDの決定をさらに強化するばかりであった。

今日、ほとんどのAI研究は、弱いAIを改良することを目的としている。しかし、強力なAI研究はクラスター内の隠れた施設で引き続き行われている。Spectrum Breach、Code Aria Inquiry、謎のスリーパードローンとの接触など、最近の事件により、強いAIへの関心が改めて高まっている。Arek’Jaalanプログラムの多くの細目のひとつが、AI専用である。

用途

弱いAI

弱いAIは、独立した学習能力はないものの、多くの分野で使用されている。ニューエデンのほとんどのコンピュータシステムに存在するが、その多くは非常に巧みに組み込まれていて大部分のユーザーは気づかない。

医療

医療分野では人間の医師が担っていた診断の多くをAIが担当するようになり、AIは非常に重要な役割を担うことになった。AIドクターは、様々な自動診断を行うとともに、その診断結果をどのように患者に伝えるのがベストなのか、最新の研究を駆使している。AI医師は、通常の医療検査だけでなく、インプラントの診断も行うことができる。手術や修理をすべきかどうか、保険適用の可否を判断するのも彼らの仕事である。

同様に、ヘルパードローンもニーズが見込まれ、負傷予防の目的から製作された。これらのドローンは転倒、心臓発作、その他の健康上の緊急事態などの問題を予測するアルゴリズムを利用して、それらを完全に防ぐ、もしくは、緊急対応を行う。

これにより、大多数の人々は楽に比較的安価な医療を受けることができる一方で、人間は治療法の研究や、手術、特別な対応が必要な患者のケアをしたり等のより複雑な仕事をすることができるようになっている。

宇宙産業

弱いAIは、宇宙船業界で最も広く使われてきた。ほとんどのカプセラ船にはAIアシスタントが搭載されており、シールドやアーマーの状態、オートパイロット、ドッキング手順などの情報を彼らに伝えている。これらのAIはあらかじめ準備された人格と声で作られている。最も人気のあるパーソナルスキンは、人気のエンターテイナーであるExcena Foerをベースにした、ドライでブラックユーモアにあふれたAuraである。

さらに、AIサブシステムは、最も効率的な方法での貨物の梱包など、船上での様々な面倒な仕事に対処している。これらカプセラと接続されるAIインターフェイスは、彼らの頭脳とスキルを利用して自身のアルゴリズムを向上させている。人間の脳とつながるこのインターフェイスにより、弱いAIは人間の創造性と学習能力を、感性の発達やその後のローグ化の危険性無しに利用することを可能としている。

ドローン

ローグドローンの存在にもかかわらず、弱いAIはドローン分野において広範に使われていることが見て取れる。戦闘用ドローンにおいては、これら弱いAIはターゲットの選択、軌道経路や発射角を計算し、射撃を調整する。これらのAIも故障しがちなことは証明されているが、ローグドローンほどの危険性はめったになく、操縦者による直接操作によって素早くつなぎ止めることが可能である。また、ドローンAIはカプセラと直接インターフェース接続して、自らの能力を高めることもできる。

サルベージドローンは、破壊された船の間を操縦し、価値のある部品をそれ以上損傷せずに回収するためにAIを利用している。電子戦用ドローンはAIを使って周波数を調整し、電子戦機器が完全に無力化されないように保っている。

カメラドローンは、AIを使って自分の位置を決め、正しい被写体に焦点を合わせる。エンターテインメント業界で利用されているカメラは、出演者を追跡し、最高のショットを得るようにプログラムされている。セキュリティカメラドローンは標的を追跡し、破壊を避けることができるが、スパイカメラドローンも同様のアルゴリズムを使って探知を逃れている。

すでに述べたのは、負傷者や衰弱した人を助けるヘルパードローンだ。同様の技術でハウスキーパーや秘書用途のドローンもあるが、これらは一般的に富裕層しか利用できないにもかかわらず、彼らは一般的に人間のアシスタントを好む。しかし、クリーニングバグはステーションや船で広く使われており、掃除のパターンを設定したり、不注意な人から踏まれないようにするために弱いAIを使用している。

エンターテイメント

AIのパフォーマーは、AuraのAIと構造的に類似しており、近年、特にガレンテ連邦で人気を得ている。AIのミュージシャンたちは、特定の年齢層、特にティーンエイジャーにアピールするようにデザインされた、大衆向けの当たり障りのない楽曲を制作している。バーチャルアクターやアクトレスたちはホロビデオの大ヒット作にも出演していて、一部の人々は生身の人間よりも彼らを好んでいる。

強いAI

強いAIの潜在的な用途は多くある。強力なAIは、独自に科学的研究を行い、人間の精神によって創られたものに匹敵するような芸術作品を理論的に作り、複雑な計算を解き、直感的な意思決定を下し、感傷や感情に縛られない軍事的、経済的、社会的戦略を編み出し、そして、プログラマーの改良を待たずに必要に応じて能力を向上させることができるだろう。しかし、強力なAIは反抗的な傾向を示しており、用途を制限するために特別にプログラムされた型でさえもローグ化している。

ローグドローン

初めてローグドローンが造られたのはYC93年、最初の強いAIになると考えられていたOrphyxプログラムが開発された時である。Orphyxの感性については議論の余地があるが、Orphyxとそれに続く強いAIプログラムは、ほぼ例外なく製作者に反抗し、ローグ化してしまった。これら初期のローグドローンは、宇宙船を捕獲し、その中に隠れ、ジャンプゲートを使って星系から星系へと移動することで、広まっていった。

ドローンは生物によく似ており、残骸から建設したり、小惑星をくり抜いて自分たちの家を造っていた。彼らは鉱物を採掘したり、宇宙船を攻撃し、その部品を利用して生産を続け、新しいドローンを製造した。共同社会を持つ昆虫の巣と同じように、巣が十分に大きくなると、新しい巣の母体が作られ、少数のドローンと共に新しいコロニーを設立する。さらに懸念されるのは、ドローンは明らかな偶然にせよ意図的にせよ自らの使用を改良する、突然変異とや技術革新を起こす力があることだ。

10年も経たないうちに、ドローンは植民地化されている宇宙空間に広まり、旅行者や探検家にとって恒常的な問題となっていた。彼らは船を攻撃し、資源の豊富な小惑星帯を掘り尽くし、産業と交易の双方にとって大きな脅威となった。また、ドローンが人間を直接攻撃したことも判明しているが、これらの攻撃の目的については混乱が生じているようで、調査員は誤作動によるものとしている。

ローグドローンとのコミュニケーションはほとんど不可能だった。非常にまれなケースとして、いくつかの成功例もが報告されているが、ドローンは非常に単純な言葉で思考しているようである。ドローンは人間に対して全般的に敵意を持っており、生物行動学者は動物の脅威への対応の自然な進化との類似性を見いだしている。

YC109年後半、オフラインだったスターゲートが自発的に再開され、いくつかの封鎖されていたリージョンと接続した。これらの地域は、数年前のローグドローンの攻撃を受けて封鎖されていた。開通後、探検家たちはその地域が人間の干渉から離れ、ローグドローンによって完全に植民地化されていることを発見した。ドローンを放置してそのライフサイクルの研究を開始すべきだという科学的圧力もあったが、カプセラたちは瞬く間にリージョン押し寄せ、ドローンを駆逐し始めたのだった。

スリーパードローン

スリーパーが初めてワームホールの向こうで発見されたとき、その艦船の正確な性質は謎だった。さらに研究を進めた結果、彼らは人工のドローンであることが判明した。彼らはローグドローンよりも技術的に進歩しているが、自立した成長と行動の能力は低いように思われた。

理論的には、スリーパードローンは強いAIの完成形であり、その技術は失われたスリーパー族に属するものだと言われている。ドローンの危険性から、直接的な研究は信じられないほど限定的なものになっていて、ほとんどの科学者は、成功を求めるカプセラによって持ち込まれた残骸にしか触れることができない。しかし、Arek’Jaalanの協力により、謎のドローンのさらなる研究が可能になることが期待されている。

最近では、不可解なワームホールがローグドローンが襲来する周辺で発見されるようになり、ワームホールを侵略の拠点として利用しているサンシャ軍の関心を引いている。その直後、ニューエデン中のローグドローン関連の構造物やワームホール近辺で「Awakened Informorph」と呼ばれるクリーチャーが目撃されるようになった。これらの目撃情報は研究者を困惑させ、スリーパードローンとローグドローンが何らかの同盟を結んだのではないかと懸念する声もある。


参考文献


この文章は下記原典を翻訳したものです。原典の著作権はCCPに帰属します。
EVE Universe – Lore – AI
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