こんにちは、宇宙庶民ふりっぷです。
最近のワタシは、相も変わらず探検な日々ですが、ようやく安定してきたような気がします。
まず艦船をImicusからAsteroに変更して、Covert Ops Cloaking Device IIを載せることでクローク(遮蔽)したままのワープが可能となり、より安全に移動できるようになったこと。もちろんジャンプゲートでのジャンプ時は遮蔽が剥がれますし、ハッキングは隠れたままではできませんが、戦利品をみっちり詰め込んでの帰り道が比較的安心なのは精神衛生上とても素晴らしいです。
さらにハッキングのためのアナライザーをそれぞれTech2品に換装したので、ハッキングもほぼ成功しますし、解除までのスピードが早くなったので、ヌルセク・ローセクでも手早くハックすることで安心感が増したと思います。
ただ、それでもまだまだ経験値が足りないのでしょう。何度かハッキング中に襲撃に遭い墜とされました。これの要因は……。
- ハッキング中、Dスキャンに他人のプローブが映り込んだのに、ムリに粘りすぎた
- 敵機がハッキングサイトに現れたのに気づくのが、一瞬遅い
- 敵機が現れた時の対応方法がわかってない
墜とされるのも勉強です。とか言ってる場合じゃない値段なので、Asteroは。
とりあえず、Dスキャン上怪しいなと思えるものが映り込んだ時には、即撤退するか、一旦中断してクロークするか、これを徹底するようにしたことで、それ以降は墜とされていません。ただ、それでも敵機と遭遇してしまった時なのですが……やはり墜とされて経験値を上げるしかないのでしょうか。パニクってうまくできないという以前に、なにをどのような順番ですべきなのかと言うことがまったくわかっていないのですね。
上手く立ち回りながら逃げる事ができれば良いのですが、こればっかりは一方的に襲われるPvPしか経験のないワタシにはなかなか難しい。ということでとにかくDスキャンでの索敵を頑張りつつ、ヤバそうだったムリせず撤退ということを徹底する方向で当面はなんとかやっていこうと思います。
しかし、安定してきたと申し上げたとおり、最近は一回数時間の探検で100M前後は稼げるようになってきましたし、最高では300Mくらい稼げたこともありました。ですから1~2回くらいでAsteroのFit込みの投資額は回収できますので、たまに墜とされたとしても黒字にはなりそうです。
で、なおみん博士の生産部門ですが、壁にぶち当たっているようです。
ある日の出来事。探検を終えたワタシは生産材料になりそうな戦利品を届けになおみん博士のラボへ向かった。
「調子はどうだい?」そう聞くワタシになおみん博士は背を向けたまま無言だった。肩越しにのぞき込むと彼女が携帯用のマーケットパネルを両手で握って食い入るようにその画面を凝視しているのがわかる。
「戦場だわ……」
そう言って手にしたパネルをソファに放り投げるとこちらを向き直る。
「マーケットは戦場よ! なんでコイツらわたしが売ってるところによってたかって激安でたくさん突っ込んでくんのよ!」
しばらく続いた罵詈雑言をまとめてみると、どうやらいくつもの商品が大きく値下がりしているようで……。まあ客観的に考えれば、それこそマーケットは戦場な訳で、仕方がないのひと言なのだが、確かにウチのような新進の零細企業にとってはなかなかの死活問題なのである。
彼女のマーケット記録を見てみたが、確かに満を持して多めに投入したリグ類が軒並み売れ残っているし、その最安値はウチの設定価格よりもはるかに、ものによっては数倍ほども安く設定されている。(もちろん売り出した時は最安値かそれに近かったはず)ある程度の材料はワタシが探検で持ち帰っているものを使っているので、そこで競争しても即赤字というわけではないにせよ、まあぶっちゃけ儲からない。倉庫を見てみると、売れ筋だと思って生産した弾薬やらリグやら武装やらが他にもたくさん積まれている。
これは生産職人なら誰でもテンションが下がる状況だけど、元々負けず嫌いではあるがキレやすいなおみん博士にとっては、なおよろしくない。
そう思ったワタシはその場しのぎで声をかける。
「ほら、相場なんて動くものだし、たぶん今は全体的に下がってる時期なんじゃないの? その間、ちょっと目先の変わったものでも作ってみたら?」
「目先の変わったもの? そんなことは考えたわよ。気晴らしに船でも作ってみようって思ったけど、なかなか儲かりそうなのがないのよね……はぁ」
なんとかなおみん博士にやる気を出してほしいワタシは、在庫が山のように積まれた倉庫を眺めていたが……ふと目にとまった。
「ドローン……Hobgoblin?」
「ん? そうよ。まとめて作ったんだけど、ダメだわ。普通に売ったら大赤字」
彼女の気のなさそうな返事を聞きながら、なぜこれに目がとまったのか考えてみた。
「あっ!! そうだ!!」
ワタシは今日持ってきた戦利品の明細を取り出して、視線を走らせる。
「なおみん! これなんかどう?」
怪訝そうに近づいてきた彼女にワタシが明細の上、指さしたのはとあるブループリントコピーだった。
「ん? Integrated Hobgoblinの設計書じゃないの。ほほー?」
彼女は生産端末を操作すると生産方法や条件を確認し始めた。そして、顔を上げると、こちらを向いてニヤリ。
「IntegratedってTech2ほど上等じゃないみたいだけど、その分材料もたいしたことないみたいね。それにこういうの作るのってなんかいかにも生産職人って感じよね!」
こうなると彼女は素早い。戦利品ボックスからブループリントを引っ張り出し、在庫から材料になるHobgoblinを60機生産ラインに乗せる、その他の材料も今までワタシが届けた戦利品でなんとか足りるようで、これも生産ラインに乗せてしまった。そして準備万端、生産端末の前に立つと意気揚々と作業開始のスイッチを押す……けれども端末はピクリとも動かない。
そういえばスイッチが赤く点灯している……彼女もそれに気づき調べてみると、すぐに原因がわかった。
「ス……スキルが足りない」
というわけで、ここからしばらくなおみん博士の修行の日々が続いたのだが、これは経営に行き詰まっていた彼女にとっては良い気分転換になったようで。無事にスキル修行を終えた彼女の表情は再びやる気満々に変わっていた。
今まで、生産品の幅が広すぎて、スキルの取り方も結構適当だったのですが、今回色々見てみますと、T1品以外を作ろうと思うと、取らないといけないスキルが生産品の分野ごと、かなり多岐に分かれており、スキル本自体も結構高額なものが多いことにようやく気づきました。
今さらながら、もしかしてEVEの製造業は結構茨の道なんじゃないかと思い始めております。
そして、改めて生産を開始し、ついにワタシたちの製造業初の「ノーマル品以外のヤツ」が完成した。なおみん博士はこれに味を占めて、ワタシが拾ってきたBPの研究にもそれなりに取り組むようになった。もちろん、それを生産するためのスキルも鍛えながら。
まだしばらくはノーマル品がウチの主力商品であることには変わりなさそうだけど、やはり常に新たなものに挑戦する姿勢は大切だ。多くの製造業者がひしめくこの世界で潰れずにやっていくだけならともかく、楽しくやっていくためにはどんどん新たなことにチャレンジしないとね。
ご満悦ななおみん博士の横顔を眺めながらワタシはそう思ったのだった。
今回のお話しは、すでに生産に手を染めている人からすると初歩的もいいとこな内容ですが(いつもそんな感じでしたスミマセン)、初心者からすると、ちょっと変わったものを作ろうと思うとBPがなかったり、見慣れない材料が色々必要だったり、要求スキルが高かったり、採算が取れなさそうだったりと、ノーマル品から一気にハードルがあがる感じです。だからこそ価値がある……のはわかっていますが、なかなか厳しい世界ですね。EVE製造業界は。
それにしても、T2品、T3品も基本プレイヤーの生産品なのに、常に潤沢に流通させているこの世界の製造業者さんたちはスゴイですね。