宇宙庶民ふりっぷはある朝、我が目を疑った。
あれれ?
ウォレット残高がなんだか変。
桁が……増えてる……?
いやいや……そんなウマい話があるものか。そう思ってふりっぷは何度も残高の桁を数えますが、やっぱり見間違えではないようです。
ふとひらめいて、取引記録を確認……すると、そこには「寄付」の文字が!
うわお。
どうやらウチの窮状を見かねてご寄付いただいた模様。こ……これだけあればあんな船やこんな装備やら色々買えるんじゃ!? ふりっぷの頭の中は物欲で満たされてゆきます。
さっそくふりっぷはなおみん博士のものへ駆けつけて、事の顛末を伝えると、なおみん博士は瞳をキラーンと輝かせ、ひと言。
「よっし! これで製造業拡大よ!」
いや待てと慌てるふりっぷ。もちろん製造業にも回そうとは思ってはいたけれど、このあふれる物欲を少しは満たしたい。でもなおみん博士の決心は揺るがない。
「アンタ最近探検でしょ?」
そうそう。だからもっといい船で……。
「探検ってローセクとかヌルセクとか回ってるんじゃないの?」
そうなんだ。さすがにハイセクじゃあ儲からない。だからいい船を……。
「ここ最近、探検で何隻墜とされたんだっけ?」
……2隻……い、いや……3隻だったかも……。
「いい船に乗ったら墜とされないの?」
ちょ……ちょっと自信ない……かも。
「いい船墜とされたら、損するでしょ?」
う……うぐぐ。
「せっかくのご寄付なんだから、堅実に事業拡大よ! キマリ!!!」
そんなわけで宇宙庶民のささやかな物欲は満たされることなく、ステキなご寄付は製造業の資本増強に充てられることとなったのでした。
実際のところ、ご寄付をいただいたのは二回目(お二人目)です。両方ともこのブログをご覧いただいた方からのご寄付ということで……金銭的にはもちろんありがたいのですが、それ以上に気持ちがとてもありがたい。
なんといっても、初心者の方以外にはいわゆる「役に立つ」コンテンツは皆無。あえて言うならリンク集が一番役に立つんじゃないか? というレベル。それを先輩プレイヤーの方々にご覧いただいているだけでも嬉しいのに、こうしてご支援までいただけるとは。
ま……まぁ、寄付というより施しだよね、ってことはさて置き、ワタシのような新人はゲーム内においては吹けば飛ぶ乾燥ミジンコのようなものですが、サイト運営を通じてこういうつながりが生まれるのなら、やはりこれもNEW EDENでの生き方のひとつなんじゃないかと思ったりします。
もちろんご寄付だけではなく、お声をかけていただいたりアドバイスを下さった方もいらっしゃって、すべて含めてまったくもって嬉しい限りです。あらためてみなさま、御礼申し上げます。
さて、そんなわけで、自分の物欲は自分の手で満たさなければならないこととなったワタシは、今日も探検に出かけることに。でも、今日は何度か行き来しているArdiaリージョンじゃないところに行ってみたい気分。昨日Ardiaで稼いだ帰りに見事に撃沈されたからではない。ぜったい。
実際のところ墜とされはしたのですが、それでも収支は黒字ですし、ある程度探検中の襲撃やゲートキャンプを察知するコツもわかってきました。
Let’s 探検! 初心者による初心者Tips
基本的な遺物・データサイト攻略のTipsです。初心者の体験によるものなので間違ってるかもしれません! はっはっは。サイト攻略そのものの情報は色々なところに書かれていますので、ここでは初心者がヌル・ローセクで探検する際のもっと大前提的なTipsを書いておきます。
- 行き先はローセクかヌルセク(じゃないとなかなか儲からない)
- 面倒がらずに遠くへ行く(近くだと取り合いになるし、人口が多くてコワい)
- 高い船はいらない(墜とされてもいい船や装備で)
- Fitもお金をかけない
- スキルによってはプローブをSisters of EVE製にするくらい
- Micro Warp Driveを装備しているとサイト内の移動がはかどる
- 有人の星系ではDスキャンをがんばって回す(360°)
- 他人のプローブが映ったら素直に撤退
- 有人のヌル・ローセク星系間の移動の際はスターゲートに直行せずに、Dスキャン範囲内から角度を絞ってゲートに向けてスキャン。待ち伏せがないか確認。
- 移動ルートはあらかじめ「1時間以内」「24時間以内」の撃墜数を確認しておく(EVEEYE や Gate Camp Checkを使ってもOK)
- 墜とされない自信がなければ、偵察時にステーションに荷物を預ける手間を惜しまない
- ある程度ワームホールも特定して、帰るのに都合のよい場所に出る穴がないかも調べておく
- 初回スキャンは赤い×に合わせるのではなく、×の最寄りの星に合わせた方が効率がよい(範囲は4AUでスタート)
こんなところでしょうか。
じゃあどこに行こうかと考えていると、ひらめいた。
「これだ!」
Noise-5 Needlejack Filament。まだ使ったことはないけど、どうもヌルセク(のどこか)へ飛ばしてくれるらしい。本来は艦隊で使うものらしいけど、要するにお手軽なヌルセク行きのワームホールみたいなものか。そう考えるとそれほどのワクワク感ではないけれど、とりあえず使ったことのないアイテムは使ってみたい。ワタシはFilamentを片手にImicusに乗り込んだ。
ちなみに「Noise」は比較的空いているヌルセクエリアに飛ばしてくれるみたいだけど「Signal」という名前のやつは活動が活発なあたりに飛ばしてくれるようで……間違えないようにしなくては。
えーと……使うためにはフリート(艦隊)を組まないといけないのね。そこで気づいたけれど、ワタシはまだ艦隊を組んだことがない。まさか初めての艦隊がひとり艦隊になろうとは。ちょっと情けなく思いつつもふりっぷ艦隊設立だ。
そしてFilamentを起動してジャンプ開始。どこへ出るのか、この瞬間がたまらない。
ジャンプが終了し、早速マップを開ける。
うわぁ……最南端だよ。
まあ、こんなことではもう慌てない。でも、問題は帰り道。どう考えても無事にハイセクエリアにたどり着けるとは思えない。そう思えるのも経験のなせる技なのだ。
さっそく探検開始。さすがに人は少なく、その点では安心。でも、以前この辺に飛ばされたときに、人口が少ないからといって無防備に飛び回り、ゲートキャンプのバブルで無残な死を遂げた経験を思い出し、移動には細心の注意を図る。
ただ、移動は順調なものの、やたら戦闘アノマリばかりで遺跡・データサイトがなかなか見つからない。これは先に潰されているのか……でも、こんな辺境だし、どうなんだろう。よくわからないままとにかく星系を移動しつつなんとか見つけたサイトを攻略したり爆発させたり。
でも結構慣れてきたのか、Lv3までのサイトならほぼ100%ハッキングは成功している。L4だとサイトごとにひとつかふたつは爆散。ちなみにLv5はスキャン強度的に特定がまだできないけど、たぶんムダに爆発させるだけだろうから気にしない。
そんなこんなでサイトを見つけるのに多少手間取りつつも、サイトごとの儲けはそれなりで、そろそろ潮時だと脳内でアラートが鳴り始める。深追いはキケン。これも経験則。
で、まともに走って帰るのは厳しすぎるのでワームホールを探す。同じヌルセク行きの穴がすぐに見つかったので一旦飛び込んでみると、今よりは中心に近い場所だったので、そこから走って帰ろうと移動を開始。
しかし、もうすぐローセクというところで、不穏な複数の艦影が広域Dスキャンに映る。そこで目的のスターゲート近くの衛星に移動し、そこからゲートへ向けて角度を絞ったDスキャンを照射。やはり4機、ゲートにいるようだ。ワタシはいったん退却すると見せかけDスキャン最大範囲外の衛星へ飛び、ローカルチャットを見つめる。五分ほど経った頃、ゲート前にいたカプセラたちがローカルチャットから消えた。今がチャンス……と思ったワタシだったけど、もう一度考える。
ここはヌルセク地帯とローセク地帯をつなぐ星系で、そもそも危険度は高い。それに、早くヌルセクを突破したくてウズウズしていて麻痺していたけれど、ゲートを抜けた先もローセク、そう、危険地帯だ。もしかしたら姿を消すことでおびき寄せられているのかもしれない。ゲートを抜けた先で待っているかも。
早く帰りたいという気持ちをなんとか抑えつつ、ワタシは来た道を引き返すことにした。そしていくつかの星系を移動しつつワームホールを探す。するとほどなくローセク行きのワームホールを発見。抜けてみるとJitaからは30ジャンプ以上の距離の場所に出る。
Jitaへは距離もさることながら、盛大にローセク地帯を通過しなければならない。しかしいくつか星系を進んでみると人口はせいぜい星系ごとにひとりから五人程度。とても安全優先の航路だと思えない赤が続く航路を眺めつつしばらく迷っていたワタシだけど、このくらいなら今まで得たノウハウを駆使して(……あと多少の運があれば)なんとかなる!
ワタシは意を決して、Jitaへの33ジャンプの移動を開始したのだった。
そして途中何度か、ゲートキャンプらしき編隊を見つけるが、これもDスキャンを駆使した偵察で無事やり過ごしたり、二回ほど追っ手から逃げ切ったりして、無事にJitaに戻ってきた。
正直なところ、探検本番より、帰り道の方がよっぽど緊張しますね。それにしても、これだけ多くの星系で成り立っているNEW EDENなのに、ホントにルートが良くも悪くもうまくできてるなと感じます。大事なところはきちんとルートが絞られています。
これがもし、自由に星系間を移動できるタイプのゲームだったら、まったく違うゲームになっていたことでしょう。きっともう少し簡単なゲームになっていたでしょうし、そのかわりもう少し面白くないゲームになっていたのではないでしょうか?
ワタシは手応えを感じる。あきらかに生存能力は上がっている。まだまだゲートを抜けた先でキャンプされていたときの対処法など、わからないことも多いけど、このお手頃価格のImicusなら充分黒字でやっていけそうだ。
そんな満足気分で今日の戦利品を確認する。インベントリ価格で約70M。世間的にはどうかはともかく、ワタシ的には大漁だ。これでなにかいい船とか装備とか買えるかな……? 再び物欲が頭をもたげてきたその時、なおみんが現れる。
「おつかれさーん! おぉ!? 大漁じゃん! 製造の資源になりそうなやつ以外はアンタが取っといていいよ!」
さすがに探検から帰ってきたばかりで疲れ果てているワタシをいたわってくれているのか。そう思ってワタシはなおみん博士がImicusの船倉をあさり終わるのをソファに寝転びながらのんびり待っていた。……そして疲れからか少しウトウトと。
そんな浅い眠りから覚めた時、なおみん博士はもうその場にはいなかった。ワタシはImicusに近づき、そして船倉を開く。そして、絶句した。
元々積んでいたプローブ、リペアペースト、フィラメントの他に残っていたのは、アビサルフィラメント三つと……どこかで拾った死体だけだった。
そうか、探検で集めたものって……ほとんど物作りの材料ばっかりだよね……。いっそ死体も使っちゃえよ……。
これはもう、製造業の方がきっちり軌道に乗らない限りはワタシの物欲は満たされそうにないな……。
物欲で膨らんだ妄想が一気に萎むのを感じながら、ワタシは再びソファに寝転がってふて寝する。
夢の中でスゴイ船に乗って宇宙を駆け巡るのだ。
じゃあ、今日はこの辺で……zzz
2 thoughts on “物欲に胸膨らませ、庶民は宇宙を駆ける”
全然自分の知らないテクニックが出てきて草
たしかにシグネチャとアノマリーは惑星や恒星の付近にできるはずだから、その読みは鋭い。
いつもありがとうございます!
あなたがご存じないということは、なにか大きな勘違いをしているのかも……。
でもとりあえず体感では相当早く特定できるようになった……と思うんですが……たぶん。