原典公開日 YC102-01-04
フェドは惑星Palpis（訳注 ： Palpis星系第6惑星）の地下洞窟に生息するかなり小さな動物（長さ約30〜50cm、高さ約20〜40cm）である。この惑星ははるか昔にアマー人によって開拓され、それ以来、フェドはアマー船とともに星団中に広まった。
fedo（フェド）は雑食性の海綿のような生物である。赤みを帯びた皮膚と多くの小さな爪のような触手を持ち、それを使って動き回り、身を守っている。
原始的な存在であるフェドの栄養摂取は、時間がかかり非効率的である。つまり、食物はフェドの体内に長くとどまり、動物が体内から出す前に腐敗したり変質したりすることが多いということである。フェドは体からガスを放出するが、そのガスは上述の理由により、非常にひどい臭いがする。フェドは目も耳も持たない反面、素晴らしい嗅覚をもっているので、互いにコミュニケーションを取るためにこのガスを利用しているのである。口は胴体の下側にあり、餌の上に身を置き、その上に身を降ろして餌を食べる。
フェドは非常に強く、回復力のある種である。完全な真空状態でも、寒さと酸素不足で倒れるまで数時間は生きていられる。
この事実を利用して、多くの船でFedosを使って清掃やゴミ処理をしているMatari(訳注 ： ミンマター民族の本来の呼び方）もいる。フェドは船の外側だけでなく内側も清掃できるという点で特に有用である。彼らは船の手の届かない場所に行くことができ、最も重要な点として、宇宙船で一般的に見られる多くの厄介な細菌を駆除することができるのだ。
Matariは船内で発生するあらゆる廃棄物をフェドに与え、船内はもちろん、船外でも自由に動き回らせている。これはコストの節約になるが、欠点はFedosが発する悪臭であり、ほとんどの人がFedosを使うことを躊躇するものである。
フェドのオスとメスには明確な違いがある。メスの方がやや大きく、皮膚が赤い。また長さ10cmほどの尖った尾かトゲのようなものを持つ。メスのフェドは、尾の先にある小さな開口部から非常に有毒なガスを放出し、人間の皮膚に強い刺激や不快感を与えることがある。このため船の清掃用として使われるのはオスだけである。フェドを採用しているほとんどの船には、船内のフェドの在庫を補充するためにメスのフェドを飼う特別な飼育室がある。フェドのライフサイクルはわずか数週間なので必要なのだ。
NEW EDEN人類学大事典にもfedoの項目あり。そちらも参照のこと。
参考資料
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原典 EVE Fiction – Fedo（Chronicle版）
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