原典公開日 YC102-05-01
帝国同士が接触を始めて間もなく、貿易、金融政策、犯罪対策など、帝国間の関係に関わる様々な問題を処理するために、すべての帝国が共同で運営する独立した機関の必要性が認識された。初めての組織は数十年前に設立されたが、現在では様々な規模の数十を数える組織が存在している。これらの組織はすべて、CONCORD(Consolidated Cooperation and Relations Command)と呼ばれる中央組織によって統制されている。
CONCORDの中でも最も大きく強力な支部の1つが、Directive Enforcement Department(執行指令局・DED)である。DEDはCONCORDの警察部門であり、EVEの世界で群を抜いて強力な軍備を擁し、特定の帝国に対して忠誠を誓うものではない。
DEDの主な任務は、名の知れた犯罪者を追跡することである。そのために、彼らはしばしば独立した請負人(バウンティハンターとして知られている)を雇う。DEDは、帝国のためにすべてのバウンティ・ハンターのライセンスと法的問題を処理するが、一部の帝国は特別な状況下ではDEDを通さないことも知られている。また、特に悪名高い犯罪者は、DEDによって無制限の攻撃対象に指定される。
DEDの他の責務の中には、密輸が盛んな地域をパトロールする税関吏の支援行動がある。DEDの船には最新かつ最高の監視技術を備えているので、税関のパトロールをサポートしてくれる。これは税関の不正を防ぐ意味で特に有効である。
さらに、DEDは帝国間の会議や会談に関するあらゆる種類の安全保障上の問題に対処し、CONCORDの他の支部による作戦に際して艦船を貸し出し、大規模な犯罪活動などに対処するために地元の法執行機関を支援することも多い。その際、DEDはSARO(Special Affairs for Regulations & Order)と呼ばれる特殊部隊をしばしば運用する。SAROは最もタフな警察組織のひとつであり、その残忍ではあるが効率的な方法で良くも悪くも有名である。彼らは主に、人質事件、重武装した海賊避難所の攻撃や、それに類似した任務に投入される。
DEDの管轄権は宇宙に限られており、それが彼らの活動にしばしば厳しい制限を与えてきた。しかし近年、DEDは次第にステーションや惑星上での活動を許可されるようになり、その結果、組織犯罪との戦いはより効果的なものとなっている。
しかし、帝国領域内の犯罪者に対するDEDの対応が効率的になってきたとはいえ、帝国の存在感がほとんどない外地では、まだ大きな足がかりを得ることができていない。また、DEDの影響力、と言うより実際の所、CONCORD全体としての影響力は、各帝国間において、あるいは帝国内の地域によっても大きく異なっている。地方政府や有力者が何らかの理由で多数のDEDが駐留することに反対することも多いからである。
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