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Saaren調査ファイル 01 – Gallente Prime

私はようやくカプセラとしての基礎訓練を終え、実際の調査活動を開始することとなった。まず選んだのはガレンテ連邦のホームワールドであるここ「Gallente Prime(ガレンテ・プライム)」だ。

ガレンテ・プライムについての詳細はNEW EDEN人類学大事典のこの項を参照していただきたい。

位置情報

  • Essenceリージョン
    • Cruxコンステレーション
      • Luminaire星系第6惑星

ガレンテ・プライムは宇宙からみたときに、まず広大な海が目に入る。母なる海という言葉があるが、資料によるとかつてEVEゲートが閉じられた際、この星に入植していたガレンテ人はこの星の人類に対する親和性の高さに助けられ、その後の文明の基板を築くのに優位に立つことができたと聞く。

豊かな海がガレンテプライムの特徴だ
豊かな海がガレンテプライムの特徴だ

このLuminaire星系第6惑星は17の月を有する。

17の衛星を有するガレンテ・プライム
17の衛星を有するガレンテ・プライム

人類学的にガレンテ・プライムを語るとき、まず触れなければならないのはその政治的地理の特殊性だろう。現在ではガレンテ連邦の首都ではないものの、経済的・文化的な中心であることには変わりない。それにもかかわらず、同じ星系内にカルダリ連合のホームワールドとも言えるCaldari Prime(カルダリ・プライム)があるということだ。

ガレンテ・プライムに比べ、陸地の存在感が大きいカルダリ・プライム
ガレンテ・プライムに比べ、陸地の存在感が大きいカルダリ・プライム

敵対する大国同士のいわば聖地が同じ星系内に存在する。一見すると異常なことだが、歴史を知れば何の不思議もない。すなわち――

  • ガレンテ連邦創設の時、カルダリもその一員であった
  • カルダリはその後独立して帝国を築いた

こういうことだ。

もちろんそのような経緯があるから両大国はしばしば衝突する。そしてそのような時にはこの2つの聖地も度々巻き込まれることとなるのだ。歴史の詳細については今回は触れないが、近年でもガレンテ連邦の支配下に置かれていたカルダリ・プライムをカルダリが奪取のために起こした戦い、そしてさらにそれにガレンテが対抗して起こした戦いと立て続けに大規模戦闘の中心地となっている。

  • カルダリによるカルダリ・プライム奪取作戦における「カルダリの英雄」にして「ガレンテの大いなる裏切り者」Anvent Eturrerに関する記述

結果的に現在、カルダリ・プライムは中立地帯ということになっているが、いつまでその状態が続くのか。むしろ終わりの時が訪れることが自然と感じてしまう私である。ちなみにカルダリ・プライムは同星系の第7惑星であり、ワープ1つで簡単にたどり着くことができる。

以上のような激しい戦闘の跡を思わせるものが星系内には散在しているが、これはむしろカルダリ・プライムについての調査で取り上げるべきものだろう。今回はつかの間の平和を享受するガレンテ・プライムの現在を象徴するこれを紹介しておくことにする。

YC123年に行われた連邦グランプリレース(Federation Grand Prix YC123)の会場跡と記念碑だ。NEW EDEN全体で考えるととても平和とは言いがたい状況だが、ガレンテ・プライムにとっては今は平和な時なのだということを実感させられる。エンターテインメントの王様と呼ばれるガレンテ人ならではの感性なのかも知れないが。


調査後記

とりあえず今回はカプセラとして初めての調査行である。まずは近場で肩慣らしといったところだろうか。船もカプセラトレーニングの時に手に入れたTristanで間に合わせている。普段の航行ならワープで通り過ぎてしまいそうなところも綿密に観察しなければならないので、速度重視でMicrowarpdriveを搭載したのは好判断だったと思う。

そんな自己採点を終えると、私は大学へ戻るべく、誰もいないこのレース場跡からレーサー気分に浸りつつ、全速で飛び去ったのだ。

University of Caille 人類学部第7調査班
首席研究員 Saaren Arma

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