Arrach Sarumは、Sarum家の現皇位継承者である。軍将校としてのキャリアも長く、厳格な権威主義者であるArrachは、帝国軍全体から大きな敬意を集めており、Sarum家に秩序を取り戻すことを約束している。
人生
Arrachは、5BYC(124年前)に、元Mekhios公爵夫人で、Sarum家の最大の分家のひとつのトップであるAlia xer Sarumの息子、Abu-Saum xer Sarumとして生まれた。権威ある存在ではあったが、AliaはJamylの祖先であるSarum分家の長にして当時の皇位継承者であったMarikh Sarumに対してけんか腰に反抗したため、家族内での支持を失っていた。Mekhiosの公領がxer Sarum家から取り上げられ、一族からのけ者のように扱われる屈辱に耐えきれず、Arrachは14歳で自発的に母の側を離れ、Sarum家の軍事アカデミーに参加した。
そのたゆまぬ忠誠心と勤勉さにより、Arrachはその後数十年でSarum家と帝国双方の軍における地位をみるみるうちに高めていった。アマー海軍提督の地位に就いた後、ArrachはSarum第2艦隊の指揮を執った。彼は45年間Sarumの将官を務め、84歳で退役した。模範的な働きでMarikh Sarumに重用されるようになったArrachは、母親の歴史にも関わらず、Sarum家最高位の分家としてMekhios公領を与えられた。
宮廷の政治や財産の管理において、ほとんど課題や楽しみを見つけられなかったArrachは、すぐに新たなキャリアを模索し始めた。最終的にSakekoo首相の目にとまった彼は、Ministry of War(戦略省)のロジスティクス担当者に任命され、アマー陸海軍の物流チェーンの計画と実行を監督した。彼はYC105年までMinistry of Warに在籍したが、皇帝Heideran VIIが王家による完全武装された宇宙艦隊の保持を禁じる布告を出した直後に辞任した。
その後まもなく、Jamyl SarumはArrachを新たに創設された「Police and Border Forces(国境警備軍)」の司令官というポストに任命した。この政治的立場によってArrachは名目上、勅令に従うためにSarum艦隊再編の責務を負うこととなったが、彼の実際の役割は、Sarum軍が別の名前や編成で組織されたとしても、その勢力を維持することにあった。
Doriam IIの戴冠とJamyl Sarumの見せかけの死の後、Arrachは若いMerimethに取って代わる後継者として目される存在となった。Arrach自身はその地位を追求することにはほとんど興味がなかったが、指導者不在で議院が運営されることに対してしばしば不満を表明していた。彼の議員政治への積極的な批判と、その軍人としての尊敬すべきキャリアによって、彼はSarum旗下のホルダーたちにとって懸念を共有してくれる中心的な存在となった。
血の剣そして推定継承者
女帝Jamylによって正式に継承者となると、Merimeth Sarumはすぐに全く新しいアドバイザーたちによる内閣を組織した。Merimethは決まってそれぞれのアドバイザーに対し、Sarum家の歴史に由来する古くからの伝統に基づいた称号を与えた。中でも注目すべきは「血の剣」を意味する「Kilizh e Sani」という称号がArrachに与えられたことだった。ほとんどの場合、この称号は家臣の高い評価に対する敬意を表すものに過ぎないが、Sarum家の主が直系の子孫を残さずに亡くなった時には、この「Sword of the Blood」の称号は大抵の場合、選ばれた継承者に与えられてきたのである。Merimeth自身は元々この称号を持っていなかったが、Jamylが不在の中途半端な時期にこの称号を纏うようになっていた。Arrachがこの称号を手にすることの意味は誰から見てもあきらかであり、彼は直ちにSarum家の推定継承者と考えられるようになった。
Arrachは、この名誉ある称号による名声を享受すると共に、この7年間をSarum家の元帥として一族のすべての部隊と艦隊だけでなく、女帝Jamyl Iの治世中にImperial Guard(帝国警備隊)に配属されたSarum軍の大規模な分隊も指揮してきた。
皇位継承者への選出
Sarum家の最高支部は、全王家がYC118年の帝国継承の儀における継承権争奪に向けて、後継者を宣言するようにとのCourt Chamberlain(コートチェンバレン・宮廷侍従長)Pomik Haromiの求めに応じ、Arrach Sarumを継承者に選出した。
Sarum家にとって、Arrachは一家が古来の様式への回帰を顕す者である。彼は伝統の体現者であり、軍事的名声を持ち、称賛すべき功労者である。彼の支配に反対しようと考えるホルダーはほとんどいないだろう。
参考文献
- Amarr Heirs(未翻訳)
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EVE Universe – Lore – Arrach Sarum
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