皆さまこんにちは。
宇宙庶民ふりっぷです。
ひと月近く更新しておりませんでしたが、ただのEVE休暇でございました。せっかくのお正月休みだし、ちょっと普段と違うことをやろうと思いまして、完全にEveonlineとTwitterの方をお休みしておりましたが、そろそろ再開しようと思いますので、改めてよろしくお願いいたします。
このサイトは翻訳記事の他、ブログ記事はRP的内容のものが多いので、そこから外れたことを書きにくいのですが、今日はRPから離れたことを少し書いてみようと思います。
翻訳作業について
このサイト、開設当初はまったく想定していなかったEVEのフィクション翻訳がメインな感じになってきました。でも私は別に、特に英語ペラペラという訳でもなく、自動翻訳サイトや辞書をフル活用しての翻訳作業となっております。
自動翻訳と言えば、少し前まではGoogle翻訳がメインでしたが、今はDeepLが台頭してきた感がありますね。確かに精度……というか、日本語らしい文章になるという意味ではGoogle翻訳の何歩も先を行っている感があります。ただ、実際に人に見せる文章としてそのまま使えるかというと、やはりそこまでではありません。EVEという独特の世界観に基づく文章が多いのはもちろんその第一要因ではありますが、それだけではありません。使い込むとわかりますが、DeepLはその特徴として、思い切った意訳をしてくるのですね。で、その意訳がかなーりぶっ飛んでいることが多々あるのです。さらに、原文の一部をきれいさっぱりすっ飛ばしていることも多く、原文の翻訳として人様に公開するにはやはりそのままは使えない感じですね。もっとも、個人的にざっくり内容を理解するためには、必要充分だとも思います。注意点としては、明らかな誤訳も結構多いのですが、なまじ自然な日本語になってしまっているので気づきにくいということでしょうか。(あと無償使用だと5000文字の文字制限があります)
では、私の場合、実際にどのような過程で翻訳しているのかを簡単に書いてみようと思います。英語がバッチリではない私だからこそ、英語コンテンツに挑戦しようという方の参考にはなりやすいかと思います。
メインツール
みんなの自動翻訳@TexTra 内の「翻訳エディタ」機能
自分で翻訳したい文章を登録すると、対訳を作成してくれるツールです。自動翻訳の精度はGoogle以上、DeepL以下といったところだと思います。ですから自動翻訳結果そのままでは当然、公開用としてはまったく使えません。あくまでも自分が翻訳する参考として自動翻訳結果を出力してくれるというイメージです。
私はこの自動翻訳結果で、大まかな文章の流れをつかんでから原文とのにらめっこに入ります。これがあるのとないのとでは雲泥の差です。ぶっちゃけこれがなければ、すでに挫折していたかもしれません。さらに、このツールは原文の単語の基本的な意味を簡単にポップアップできたり、外部検索へも簡単に遷移できるように作られています。このことからも自動翻訳がサブ的な立ち位置であることがわかります。
そして、自分で翻訳した内容に自信がない時や、表現がしっくりこない時、そもそも翻訳が困難な時には該当部分をDeepLの翻訳にかけて、その結果とTexTraの翻訳結果、そして自分の翻訳を見比べながら修正していくという作業に続きます。ひとつの文に対してDeepLやTexTraの自動翻訳結果をそのまま使うことはあまりありません。体感ではひとつのコンテンツの中の1割にも満たない程度ではないかと思います。
さらにTexTraには単語登録の機能の他、自分が作った翻訳文をそのままAIに取り込むことができる機能があります。これはある程度のボリュームがないと意味がないので当初はそのありがたみがわかりませんでしたが、EVE関連のコンテンツを60~70くらい翻訳している現状では、目に見えて自動翻訳の精度が上がってきました。これは単にEve用語を正確に翻訳してくれるというだけではなく(それだけでもとても助かりますが)、自分の翻訳のクセなどもかなり反映してくれます。どのくらいスゴいかというと、今の段階で、EVE関連の翻訳についてはDeepL以上とも思えるレベルにあると言えるくらいスゴいのです。
もちろん、それでもそのまま公開できるレベルではありませんが、かなりレベルの高いものであることは間違いありません。気分的にも自分が頑張って進めてきた翻訳の結果が反映されて、AIが賢くなっていると思うと嬉しくなってしまいます。
意外と重要だなぁと思うこと
ここまでツールのお話をしてきましたが、実際に公開用の翻訳コンテンツを作る上で改めて重要だなと感じたことを書いておこうと思います。
仮に、DeepLでだいたいの内容が把握できたとして。じゃあ翻訳文を完成させることが簡単かというと、そうではありませんでした。
大切なのは「日本語力」でした。
単語一つ一つをとっても、文章のニュアンスから最適な訳を選ぶということは当然ですが、例えば英語の慣用的表現を訳すならそのまま訳すのではなく、それこそ意訳しないとよくわからないことになります。また、ing形やwhileで前後がつながれて一文が結構長くなっているものも多く、その場合日本語に訳す時に複数の文にわけた方が良い時もありますし、そうでなくても前後を入れ替えた方がしっくりくることも多いです。
そして全体的に、読みやすい日本語、内容に合った言葉遣いや表現にするためには、想像以上に日本語での作文能力が問われるなぁと感じます。
結局、EVEコンテンツの翻訳は英語学習になるのか?
結論 : とっても英語力が向上します(もちろんリーディングに限ってですが)
受験勉強ではないので、単語帳を作って暗記するわけではなく、すぐに単語やイディオムを覚えられるというわけではありませんが、なんせ量が膨大なので、量をこなしている内によく出てくる単語は覚えられます。勉強のためということを重視するなら、いったん翻訳が完了したコンテンツの原文を繰り返して読むと、とても効果的だと思われますが、私はそんな時間があるなら次の翻訳にいってしまいます。ただし、クロニクルなどで読み物として面白かったものなどは、繰り返し読んだりいたします。
あと、受験英語に比べて、前述の通りムダに一文が長いものも多いので、翻訳文を作る以前に意味をとらえるためにも文の頭から読んでいきながら意味をとらえるクセが付けやすいと思います。(よく言われるのは日本語だと「私は~~しようと決心した」というのが英語だと「私は決心した。~~をしようと」みたいな?)
まあとりあえず、理屈ではなく、実際に半年間の翻訳作業を通じて、原文をスムーズに読めるようになってきているという実感がありますので「EVEコンテンツ翻訳は英語学習になる!」を断言しておこうと思います。何よりも勉強のためにさらさら興味のない英文を読むという苦行に比べ、楽しくできるというのがサイコーですよね。
最後に
うーむ。なんでこんな記事を書いたんだろう。いやまあ今さら消すのもアレなので公開しますけど……すっごくニーズがなさそうな記事を書いてしまった。そもそも、ベテランさんは英語に強い人も多いだろうし、バカじゃねーの? と思われそうです。でもいいんです。現在のところ60~70の翻訳をしたと申しましたが、EVE Universeで公開されているコンテンツはLoreとChroniclesだけ(ニュースコンテンツは除いて)で1000以上あります。これをすべて翻訳した暁には、きっとスーパー英語マンになっているはずです。(読み専ですが!)
これからも楽しく続けていこうと思います。