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Saaren調査ファイル 02 – AIR(学際的研究協会)

前回は私たちガレンテ人のホームワールドであるGallente Primeを調査したが、今回はある企業に目を向けてみたいと思う。

通称「AIR」正式名称は「Association for Interdisciplinary Research(学際的研究協会)」と言われる企業だ。この8月にセンセーショナルに表舞台にあらわれたAIRだが、未だ謎に包まれたことが多く、またその設立過程にも注目する点が多いことから今回の調査対象とするものである。

設立にあたっての声明はこちらの記事を参照いただきたい。

基本データ

親会社 : Association for Interdisciplinary Research(学際的研究協会)
子会社 : AIR Laboratories(AIR 研究所)

その他、軍事・産業・経済的な取り組み、そして調査に特化した研究まであらゆるジャンルを網羅する複数の下位部門が存在すると言われているが、まずはAIR Laboratoriesが表舞台に登場した。

AIRLaboratoriesはAIRカプセラトレーニングプログラムの管理、経営を担当する。

創設者 : Elida Balashirian、Daisuke Ojala
AIR Laboratories CEO (最高経営責任者): Elida Balashirian
AIR Laboratories COO(最高執行責任者): Daisuke Ojala
AIR Vice President of Operations(業務部長): Vesper Calytrix
AIR 警備部隊司令官 : Balin Ferrus

Vesper Calytrix
Vesper Calytrix氏
Balin Ferrus
Balin Ferrus 氏

AIRステーション調査

さて、基本的なことを押さえたところで、私は各地に新たに設置されたAIR Laboratoriesのステーションの調査に赴くことにしよう。

ステーションは合計12カ所。従来4大勢力それぞれの新人カプセラ教育機関が置かれていた星系に建設されている。創設者はそれぞれ Elida Balashirian氏はSister of EVEの、 Daisuke Ojala氏はカルダリの巨大企業、Ishukone Corporationの出身となっている。ステーション建設にもカルダリの企業連合の助力があるということだが、恐らくBalashirian氏の背後にあるSoEの影響力と新人カプセラ育成を促進したい各勢力の思惑が一致して、各勢力内への均等なステーション設置に至ったものではないかと私は考えている。

AIRステーション分布図
AIRステーション分布図

ステーションは新進企業にふさわしく完全オリジナルのデザインとなっている。

メインブロックから艦船が行き交うことができるチューブが長く伸び、両翼のブロックへとつなげられている一種優美とも言えるデザインになっている。このあたりからも前線用ではなく高レベルのセキュリティが保たれている星系に設置されることを前提として設計されたものと推察される。

ステーションはすでに多くの国家、企業の広告できらびやかに飾られているが、AIRの広告も出ていたのでいくつか紹介しておこう。

他にもいくつかのタイプの広告があり、AIRの実質的な初ミッションである新人カプセラ育成にいかに力を注いでいるのかをうかがい知ることができる。もちろんカプセラ教育の内容が肝心なのはいうまでもないことだが、四大勢力それぞれの協力無しでは継続的な運営は困難であろうと思われるプロジェクトであるため、今まで以上に居住者をカプセラ契約に積極的にさせる必要があるということだろう。

ではステーションを詳しく調査することにしよう。

AIRステーションメインゲート付近
AIRステーションメインゲート付近

メインゲート付近は曲線を多用した優雅な装甲で覆われており、そこにもAIRのロゴが刻まれている。

主要構造部上部には豊かな居住環境が整えられている。

ステーション背面のゲートおよび居住区
ステーション背面のゲートおよび居住区

そして主要構造部の背部にも小型のゲートおよび居住区が設けられている。関係者用だろうか?

主要構造部から伸びるアームの部分には艦船通行用のチューブが通り、すでに多くの艦船が行き交っている。そのアームの先端だけではなくその他数カ所にも小型のゲートが設置されており、メインゲートと合わせて多くの艦船を安全に発着させる工夫がなされているようだ。

ドックも新人カプセラの意識を高揚させるようなクールな作りとなっている。ドック内にも居住区画が用意されており、快適性を優先した作りであるのは明らかだ。ゲートから入った艦船は艦船通路を通って各ドックに入るシステムになっている。この通路も充分すぎるスペースが割り当てられているので、航行に不慣れな新人カプセラが多く行き交う状態でもある程度の安全性はあるものと思われる。

総括

AIRという企業体のことはまだまだ不明な点が多い。

組織的にも、そのベールを脱いだのは未だAIR Laboratoriesのみであるし、創設者のルーツが人道的支援活動を行いつつEVEゲートの謎を解き明かすことを目的とした研究が盛んなSoE、ジョヴとの関係性を背景に高いテクノロジーレベルを誇るIshukoneにあるというのも興味深いところである。

また、AIRの訓練施設が謎の勢力に襲われたとのニュースも流れている。このあたりも単なる新人カプセラ育成を妨害しようという動きなのか、AIRという企業そのもの、もしくはその背景にあるものに対する敵対行動なのかも注視が必要だろう。

何はともあれ、AIRの活動自体が始まったばかりであることなので、このような裏側のことだけではなく、表側のカプセラ育成プログラムの発展やその他の技術開発にも興味が深まるところだ。進展があり次第追加調査の必要があると考える。


調査後記

あくまでも客観的な調査を心がけた私だったが、実際のところ私自身新人カプセラとしてこのAIRのお世話になっているのだ。特に事業部長の Calytrix氏にはAIRによって改良されたスキル訓練システムについて、直接丁寧な手ほどきを受けた。その経験からは特に怪しいものは感じられなかったし、カプセラ育成にかける意気込みも感じることができたものである。

しかし、本来のクローン技術、カプセラ技術は戦争ばかりがその目的ではないはずだが、今はその目的に直結してしまっているのが現実だし、だからこそ四大勢力の足並みが揃っているという面もあると思われる。そうすると人類学の研究を通して人類がより良い方向に向かうことを願う私としては、果たして手放しに歓迎して良いものなのか……。

AIRステーションの居住区画でくつろぎつつ、私はそんなことを考えるのだった。

University of Caille 人類学部第7調査班
首席研究員 Saaren Arma

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