EVE Onlineについての基本的な情報・オススメポイントについてはまずこちらの記事をご覧ください
前回の記事で、ありきたりなEVE Onlineの紹介を書かせていただきましたが、その記事の最後で触れたとおり、このゲームは事前に情報収集すればするほど始めるにあたっての不安も大きくなってしまう傾向があるようです。
そこで、この記事ではこれから始める方がぶち当たるネガティブ要素について解説してみます。
1. 英語ムリ。マジムリ。
まず出てくるのがやっぱりこれかな?
でも最近EVEのことを調べた方ならおわかりかと思いますが、現在公式に日本語対応されています。
インゲームや公式サイトはもちろん日本語化され、各種ニュースも翻訳されています。
じゃあ何の問題もない?
といいたいところなのですが、それほど単純ではありません。
そもそも外人多いんじゃ?
これは正しいです。
ワールドワイド単一サーバだけあって外人さんの方が圧倒的に多いです。
ですからまんべんなくコミュニケーションをとろうと思うとなかなか厳しいものがありますし、各宙域でのローカルチャットなどは英語やらロシア語やら色々飛び交っております。
ただ、プレイヤーの絶対数が多いので、少数派である日本人でも充分多いプレイヤーがいますし、普段の情報収集やコミュニケーションは日本語オンリーな方でもまったく困らないと思います。特にある程度以上人数がいるコーポレーションに入れば、コミュニケーション相手には困らないでしょう。Discordなどが活発に使われていますので大手であれば24時間話し相手がいると言っても言い過ぎではありません。そして、戦う相手とは言葉が通じなくても困らないのは言うまでもありませんね。
ちなみにゲーム内チャットも日本語専用の雑談チャンネルやヘルプチャンネルがしっかり機能していますよ!
あえて言うなら、コーポレーションもその上位組織であるアライアンス(複数コーポレーション間の同盟)レベルになると、多国籍軍っぽくなることも多いのですが、そこでの交渉や意思疎通というのは、幹部レベルの人が引き受けているのが普通だと思いますので、まあ問題ないと思います。(将来的に自分がそういう立場でプレイしたいと思うなら、ある程度の語学力は必要だとも言えます)
とにかく、EVEには(過去にも日本語化されたことはありましたが)英語クライアントで長年続けてきた猛者たちがたくさんいらっしゃいますし、みなさん初心者の重要性をご存じなのでどんどん教えてくださいます。安心して始めて下さい!
外部ツールとか、情報サイトとかって英語のところが多いんじゃ?
これも、ある程度正しいですが、単なる情報収集とプレイに使う外部ツールでは事情が異なります。
情報サイトについては、日本語Wikiも複数ありますし、通常レベルの情報収集なら日本語で問題ありません。そのWikiも大手コーポレーション(アライアンス)主体で作成されているものが多く、信頼性は高いです。
ただし、とにかく情報量が膨大ですのでマニアックな情報などを自分で集めようと思うと海外サイトのお世話になることが多いのも事実です。とは言え、そこまで情報収集に熱心な方であれば国産サイトだけでは間に合わないというのはEVEに限ったことではありませんよね? だからそれほど問題だとは思いません。
外部ツールについては、公式に日本語化されていることもあり、公式のツールやゲーム内情報を取り込んで使うタイプのものはある程度日本語にも対応しています。(アイテム名とかパラメータなどをゲーム内の日本語で取り込んで表示してくれる)
ただし、Webベースの外部ツールなどは日本語に対応していないものも多いです。このゲームは外部ツールをふんだんに使ってというのも醍醐味だったりしますので、そういう意味ではある程度の語学力があった方がよいとは思います。
そこで、おすすめなのですが。
基本的なクライアント言語は日本語にしておいて、重要単語(アイテム名とかマップ上の地名とか)だけは英語表記にするように設定することができます。しかもその英語表記名にマウスを合わせると日本語表記がポップアップされるという超便利仕様!(詳しくはいずれ別記事で)
上の画像でイメージできるでしょうか?
クライアントの各種メニュー表記の他、アイテムの区分(上の画像で言うと「シールド」「シールドエクステンダー」など)はきちんと日本語で表記されますが、アイテム自体は英語で表記されています。
これでアイテム名や天体名の英語表記になれておけば、海外産のツールもかなり快適に使うことができます。海外ツールはメニューなども英語なので、メニューの意味くらいは慣れるまでは調べたりする必要があるかもですが、重要単語について英語表記になれておけばなんとかなります。
もちろん外部ツールとか興味ない、できるだけシンプルにプレイしたいんだ、という方はすべて日本語表示にしておいてまったく問題はないと思います。(けど、すぐ下の項目が理由でやっぱりアイテム日本語表記がおすすめ)
ホントにずっと日本語対応してくれるの……?
これが一番コワいw
やはり商売です。日本売上が低調ならどこかで打ち切られてもおかしくありません。詳しくは触れませんがすでにそういう前科が……。NEXONが絡んだ時のことは黒歴史扱いです。
ただし、過去の時もすでに日本語化された部分はそのまま日本語表記できていましたし、ある程度はなんとかなると思います。でも新しいコンテンツが英語表記になってしまうことを考えると、やはりアイテム名などは英語で慣れておいた方がいいと思うんですよね~。ワタシもたいした語学力はありませんが、アイテム名などの英語表記なんてどうってことありません。
英語関連総括
通常のプレイでは大して語学力は必要ありません。
でも単語レベルで英語に拒否反応があるレベルの方は、正直に言うとあまり向いてないかもしれません。でも、外部ツールやマニアックな情報収集を除けば、現状はほぼすべて日本語でOKですので、あまり気にせずまずは始めることが重要です!
2. PvPとか苦手なんだけど
※ PvP = いわゆるプレイヤー同士の戦闘。NPC相手の戦闘はPvEと言われます。
ベテランプレイヤーさんの初心者向け記事などを拝見すると、まあなんというか、すっごい弱肉強食で血も涙もない世界みたいなことが書かれていることが多いので、今さら新しく初めてもどうしようもないんじゃ? と思ってしまっても仕方ない感じです。
もちろんベテランさんはウソをついているわけではありません。
どこで撃たれてもおかしくない世界だし、誰に撃たれてもおかしくない世界です。
ちなみにワタシ自身、いろんなゲームをしてきましたが、基本的にPvPにはあまり興味がありません。どちらかというと生産職とか掘り職とかの生活系コンテンツがお好みです。
でもなぜかこのゲームはとても楽しめています。なぜか?
基本的にPvPは趣味だから
EVEの醍醐味とも言える大規模艦隊戦を筆頭に、もっと規模の小さな艦隊戦、小規模艦隊やソロでの海賊行為まで、能動的なPvPがこの世界にはてんこ盛りです。でも、どれをとってもやってる人は、みんなやりたいからやっているのです。決してPvPをしなければEVEをする意味がないとか、成長できなくて詰んでしまうというものではないのですね。
もちろんコーポレーションやアライアンス同士が激しくぶつかりあう領土戦ともなると、領土を保持することでの様々な利権も絡んできますから実益のために戦うということにもなってきますが、そこに自分が関わるかどうかは自分で決めることができますし、関わらなくてもいくらでもこの世界で稼いで生きていくことが可能です。
で、上記のような実益が絡むPvPというものはありますが、基本PvPというのはそれ自体で稼げるものではありません。戦争って基本的にお金を使うものですよね。みんな楽しいからやってるんじゃないでしょうか。そしてPvPで使う高価な艦船や装備を揃えるためには金策が必要ですが、その金策はPvPではなくPvEだったり採掘だったり生産、交易だったりします。要するにPvPは強くなるための、そしてお金を稼ぐための必須条件ではないので、そこをメインにしないからと言ってゲームを楽しめないというものではないのです。
じゃあPvPしなくてもいいんだ……?
……とはいかないのがEVE Online。
前項の頭で「能動的な」PvPと書きました。
そう。能動的にPvPをする人がいると言うことは、それに巻き込まれる人もいる、ということです。
あなたが商人プレイを選んだとしても、この世界では売る場所が違えば価格も売れ行きも違います。だから商品は運ぶ必要があります。すると当然、そんな商人を狙う海賊たちに狙われることになります。
あなたが採掘プレイを選んでも、アステロイドでじっと掘り続けるあなたを狙う輩が現れることでしょう。
またNPC相手のミッションや、未知の遺跡を探検して稼ぐことを生業としていても、その邪魔をしたり上前をはねようとする敵が現れます。
かかる火の粉は払わなくてなならないのです。
でも、それはそういうプレイヤー相手に戦うことだけではなく、いかにしてそれを予測するか、襲われたときに逃げ切るか、ということも含まれます。戦うだけがEVEのPvPではないのです。
EVEがスゴいなと思うのは、このようにすべてが有機的につながっているからこそ、ある特定のプレイスタイルをとっていても、自然とPvPを含むプレイヤー同士の関わりにつながっていくというシステムです。
結局のところ決してPvPから完全に無関係ではいられません。でもどんな生き方をしていても、自然にある程度のPvPと関わって、痛い目を見たり知識を得ることとなりますし、PvPをメインに考えていても、より強くなるためにもその他の金策手段について考えて実践することとなります。
要するに、運営の押しつけで強制されるPvPではなく、この世界で色んなプレイヤーと関わりながら生きてゆく営みの一部なのですね。そしてどの程度PvPというものに積極的に関わるかは自分のスタイルである程度決めることができます。だから拒否反応を持つこともなく、自然に受け入れられるのだと思います。
まあ、どうしてもPvPって要素があるだけでもイヤだ! って人には向いていないと言わざるを得ませんが。はっはっは。
3. 今さら新人ができることないんじゃ?
なんといってもサービス開始は2003年です。この長きにわたって積み上げられたものの大きさに、今さら自分が始めても……と思う方は多いかもしれませんね。
ところがこれははっきり間違いだと断言できます。
一般的なレベル制のMMORPGなら、結局のところ高レベルになればなるだけ強いのが普通です。だから成熟してきたタイトルではよく「初心者成長キャンペーン」みたいなものを取り入れて、初心者がさっさと高レベルになれるように調整したりしますよね。でもこれは「そこまで育てないとどうにもならないよ?」ということの裏返しではないでしょうか?
ところがEVEはスキル制です。しかもその全貌を把握するだけでも大変なくらい広範でたくさんのスキル群があなたを待っています。もちろんスキルを育てるには時間が必要ですから、そういう意味ではベテランプレイヤーの方が間違いなく育っているし、結果としてより高性能な艦船や装備を使うこともでき、何をするにも初心者よりは効率よくプレイすることができます。
しかし、ある程度自分のプレイスタイルを考えてそれに即した育成をすることで、基本的なことは早々にできるようになります。実際ワタシが知る限りでも、始めて数ヶ月から1年くらいのプレイヤーさんでもガンガンPvPをこなす方もいれば、大手コープで中心的役割を担っている人もいます。
なぜそのようなことが可能なのでしょうか?
その理由は、よく使われている(売れている)艦船に端的に表れています。
例えば下の図をご覧ください。
これはガレンテ連邦のフリゲート艦(戦艦>戦闘巡洋艦>巡洋艦>駆逐艦>フリゲート、要は小型の戦闘艦)のひとつ、Tristan(トリスタン)のマーケット状況です。
「注文」の欄がその日に成立したトレードの数、「数量」が取引された数となりますが、いかがですか? 毎日のようにたくさんの取引がなされていますね。この船はそう特殊なものではなく、どちらかというと万能型の小型艦船です。よくあるゲームのアイテムランクで言えば、序盤で手に入る「銅の剣」くらいでしょうか。
それでも日々これだけ売れているということは、それだけ使われているということ。で、日々新人が山のように増えているわけはないので、ベテランさんも買っているということです。
そう、使い道があるんですね。
普通もMMORPGなら、銅の剣をベテランが使うことなんてないでしょ? でも、このゲームでは用途によってはこのように安くて小さな船も使い道があります。(装備によって使い道にもバリエーションが生まれます)ベテランになったら大型船に乗ってふんぞり返っていればいいということではないのです。そして当然、この船は超初心者でも普通に買えるものです。ということは初心者にも活躍の場があるということにつながります。
確かに初心者が超巨大船に乗ったり大艦隊を率いるのはムリですが、艦隊内でも色んな役割がありますし、コープ内でも「戦う人」だけではなく色んな役割の人が必要で、それは初心者でもある程度の育成でこなせることも多いのです。優秀な営業マンだけでは会社は成り立たないというのと同じことです。
ソロ指向の方でも、たくさんのベテランさんが色んな目的を持って小さな船や戦闘力の低い輸送艦に乗って動き回っていますから、こちらの準備によっては……面白いことになるわけです。どんな面白いことでしょうねぇ? ふふふ。(もちろんそういうベテランさんは襲われることも想定していることが多いですから、相手が小さければ簡単に墜とせる、ということではありません)
ここにあまり細かく書くのはムリですが、結論としては、今からでも余裕でダイジョーブということです。
4. とにかく難しそう……
はい。そのとおりです!
何をするにも(物資の輸送ですら)奥が深いです。
たかが一つの艦船のFit(装備)でも正解というものがありません。
システム(UI[)もできることが多すぎて覚えきれません。
チュートリアルですらなにをやったらいいのかわからなくなります。
こればっかりは否定できません。
最近のソシャゲにあるような、親切すぎるチュートリアルとオートで勝手に進んでくれるシステムに慣れきっている人には、はじめは難しいかもしれません。
一応MMORPGと言われていますが、プレイフィールとしてはシミュレーションゲームに近いかも。
さすがにシンプルで簡単なゲームを望んでいる人にはお薦めしかねてしまいますが、このゲームの複雑さは面白いんですよ。
UI、システム一つとっても、知らなかった機能を見つけるだけでプレイの幅が広がったりするし、それもゲームの一部と思って楽しめるんですよ。さらに「さすがにUIは把握した」となっても、そこから良質のゲーム外ツールを駆使することでどんどんできることが広がるのです。
海外産のゲームだとプレイヤーが作成したMODで、どんどんできることが広がるゲームが多いですが、それと似た感覚です。【EVE Onlineでは外部ツールは許可されていますが、クライアントを改変するMODは認められていません】
戦闘でも、ベテランさんの意見を聞いて少し装備の構成をいじっただけで、今まで攻略できなかったミッションが攻略できたりします。単にお金を稼いで高い物を買うのではなく、それをどう使うかを考えるのが醍醐味なのです。
結論としては
- できることが多い
- 頭を使う
- 正解はない
こんなキーワードにワクワクできる人なら超オススメだということです。
5. 人間関係とかが面倒そう
これもプレイスタイルによると思います。
確かに領土を持ち、大艦隊を運用して戦争に明け暮れるようなコープに入れば色々面倒な人間関係もあるでしょう(もちろんその分面白いことも多い)。でも、小規模コープでまったりプレイもできるし、ソロもありだしそこはあまり心配しなくてもいいと思います。
はじめはそういうのに拒否反応がある人でも、この世界で生きていれば、何か大きなことをしたいと思うようになるかもしれないし、そうなれば自然と仲間を求めることになるでしょう。そうなればやればいいのです。
まあ、人付き合いとかムリ! っていう人は、MMOやらない方がいいんじゃないでしょうか。
6. 総括
まあ、色々擁護してきましたが、確かに敷居は高めかもしれませんね。うはは。
でも考えてもみて下さい。
サービス開始、2003年ですよ?
そこからずっと過疎らずに続いているんですよ? 今でも同時接続が万単位ですよ?
面白くないはずがないんですよ。
そして、それでもゲームというものは日々プレイヤーは離れていくものです。なのに過疎ってないということは常に新たなプレイヤーが参加し続けているっていうことですよ。
だからEVEコワくない!
(もうね、この総括だけでよかったんじゃないかと、ここまで書いて後悔)
とりあえずやってみようかと思われた方。
今は、制限はありますがまず無料アカウントでプレイを始めることができます。このリンクからアカウントを作って下されば、100万スキルポイント(やればわかるけど結構大きい)が無料進呈されます。その場合運営から私にもささやかな報酬がありますが、ささやかなものですのでご容赦を。
それではEVE Universeでお会いしましょう!
3 thoughts on “コワくないよ EVE Online”